毎晩 夫婦喧嘩の仲裁

いつものように 母が逃げ私の後ろに隠れる

そして いつものように殴られ役

離婚してほしいと言っても

私が高校卒業するまではしないと言われる

もう地獄でしかなかった毎日 

毎日同じ繰り返し殴られ役も慣れた


学校でも 1人でいる方が楽だし 

友人を作る事など引っ越しして 

新しい日々を楽しもうとも思えなくなっていた

毎日がうんざりしていた


それと共に会えない彼に最後の手紙を書いた

いつまでも心にいる彼

全て終わらせ新しい気持ちになりたかったから

彼には 感謝しかなかった

嬉しい気持ちや人を愛する気持ちを教えてくれた

私の辛い気持ちを聞いてくれて楽にさせてくれた

その想いを全て手紙に書いて気持ちに終止符をうった

ありがとうとそして 本当に愛していたと

好きでは無い愛だった


手紙を送るとなんだか 気持ちがすっきりし

再スタートを始めようとそう思えた


けれど学校生活はそのまま

気持ちだけが 清々しい気持ちに変わった

学校の休みの日は全て喫茶店の手伝い

それが私のお小遣いになった


ある日 突然電話がなった

それは 彼だった


久しぶりの優しい声

私の心臓は またドキドキと大きな音をたてている

まさか 電話がくるなんて思っていなかったから

その電話で私達は また付き合い始めた


遠距離恋愛の始まり

日曜日には私が彼のもとへ電車で行く

その日になると私は心臓がドキドキする

いつも いつも慣れる事なく

心臓が高鳴った


おかげで学校でも不貞腐れずに 過ごせた

ある日 

彼に洋服の事で子供のようだと言われ

困り果てたけれど出来るだけ 

大人っぽい洋服を買い

お化粧も慣れてきた

老け顔で有難かったのは

洋服を少し変えるだけで20歳過ぎに見える事

まだ17歳の私が25歳くらいに見えるから

化粧や服装とは不思議な物

帰りの終電までだと一緒にいれる時間は少なかった


そのうち 彼が送ってくれるようになり

一緒にいれる時間も増えた

何もしなくても何処に遊びに行かなくても側にいれる 

それが幸せだった

そのうちもっと側にいたくなって

ある日 もじもじと「帰りたくない」と伝えた

多分 学校のお休み期間だったはずだから 

次の日の心配もなかったのに

帰らないと電話すると簡単に連れ戻された


何故なら父と母のクッション役がいなくなるからだった

親と子の逆転

いつからだろういつの間にか 私は母の親になっていた