小さな頃 入学したての1年生

おじいちゃんは
私達家族を連れて
宝塚歌劇団を見に連れて行ってくれました

お姫様に王子様
素敵なドレスに目がキラキラになり
素敵なショーに
心が踊りました

五才上のお兄ちゃんが
私を連れて
阪急電車で遊びに行くと

おじいちゃんは
駅で必ず待っていてくれて

どこかに遊びに連れて行ってくれる時は
小さなカバンに
キャラメルとチョコレートを入れてくれました

始めて見せてもらった宝塚から
ファンになり
母と毎月観劇しに行くくらい

そして帰りに
おじいちゃんのお家に電話して
お泊りがパターンになりました

寡黙な人でしたが

夏休みなど
お泊りに行く時は
今からお家でるねと連絡だけすると
必ず 駅にはおじいちゃんが
待っていてくれました

駅のおもちゃ屋さんで
おもちゃを選んで
おじいちゃんのお家に向うのも
またパターンでした

特に覚えているのは
夏 お外にお食事に言った時
クーラーが効きすぎて
ぶるぶる震えていると

おじいちゃんが上着を着せてくれて
おじいちゃんは ランニング一枚

おじいちゃん寒いよ
これ返すねと言ったら

だめだ ちゃんと着ていなさいと

きっと おじいちゃんも寒かったと思うのに
私に着せてくれた

お父さんとは また違う
お姫様の様に扱ってくれるところ

宝塚歌劇団
きっと 私が喜ぶだろうと
連れて行ってくれたり

有言実行なタイプの人

それでいて  
お家の事は おじいちゃんが
全てするのです

お洗濯 食材を買いに行くのも
おじいちゃん

おばあちゃん お姫様やねって

おじいちゃんは
神戸の良家のお嬢さんに一目惚れして
おばあちゃんをお嫁にもらったそうです

何も出来ない娘だからと言われると
僕が 全て教えますと
言ったそうです

おばあちゃんを大切にして
お母さん達の事も
小さな頃は 私と同じで
お出かけには
キャラメルとチョコレートだったそうです

お母さんが お仕事で遅くなると
駅には おじいちゃんがお迎えに

私には
おじいちゃんは 王子様のようでした

宝塚からお泊りに行くときも
普通に遊びに行く時も
守ってくれる王子様

なので
おじいちゃんが倒れた時
私は 無性におじいちゃんに
電話をしたがりました

テレビで 観音様がみえたのです

おじいちゃんとだけ
浮かんできて

電話しました

私達と同居になった時も

静かに
私と兄を見守る王様のよう

そしておばあちゃんを守る
王子様のようでした

おじいちゃん
私に 色々な世界を見せてくれて
ありがとう

いつも 見守ってくれて
ありがとう

のびのびと 色んな事をしても
危険のないように
でも できるだけ手を出さないで
私達が 考え 動き 失敗しても
大丈夫だと
見守ってくれて

大きな 大きな愛で
まるで 大きな木でした

沢山の事を 教えてくれました

そして 反抗期には
酷い事してごめんなさい

それでも 見守ってくれてありがとう

おじいちゃんのような男性に
いつか出会えたらいいな
そんな事も 思いました

なかなかお墓参りいけないけど
挨拶いけないけど

おじいちゃんは
私達家族の
本当の大黒柱のような人

素敵な男性像を
教えてくれました

大きな 大きな愛を
ありがとう

宝塚という  
素晴らしい世界を見せてくれて
ありがとう