7/22 – 7/28
セビリア 再訪 ― 鐘の音に迎えられて
思わぬ出来事で少し旅心をくじかれたまま
次に 向かったのはセビリア
今回は7年ぶりの再訪だ
旧市街の小さなブティックホテルに泊まった
対応に少し首をかしげることになった顛末は 一つ前の記事に書いた通り
けれど、目の前にあるアンドレス教会からは
朝に 夕に 驚くほど大きな鐘の音が響いてきた
最初はその音量に面食らったが、不思議と次第に心がほどけていく
鐘の音は、責めるでも慰めるでもなく、ただ時間を告げていた
心機一転、歩き続けた一日
バレンシアで溜め込んだモヤモヤを振り払いたくて、いざ街へ
まずはスペイン最大のセビリア大聖堂へ
何度見ても圧倒される
天井の高さ、空間の広がり
そして黄金に輝く木製祭壇
キリストと聖母マリアの生涯を表す千体以上の彫刻が
何百年という時を息を潜めて並んでいる
四人の王に担がれたコロンブスの墓も 変わらず荘厳だった
内陣は工事中だったが、かえってじっくりと向き合えた気がする
歩いたり、座ったり、立ち止まったり
時間に追われない鑑賞は 一人旅ならではの贅沢だ
外に出てヒラルダの塔を登る
狭い通路をくるくると登ると セビリアの街が眼下に広がった
遠くにマエストランサ闘牛場を見つけ
前回そこで日本人スタッフと写真を撮ったことを思い出す
懐かしさが ふっと胸を満たした
午後はインディアス古文書館へ
大航海時代の地図などが展示されている
残念ながらコロンブス直筆の文書は移管されていた
帰り道、エル・サルバドール教会にも立ち寄る
精緻で立体的な彫刻がすばらしい主祭壇には目を奪われるばかり
盛りだくさんの一日
歴史と荘厳な教会装飾の海に
身をゆだねてぷかぷか浮かんでいるような気分だった
前回、見逃した場所へ
7年前に行きそびれたスペイン広場
1929年の万博のために造られた半円形の広場は 想像以上!
アズレージョのベンチには スペイン48県の歴史や風景が描かれている
その中でグランマが2度のカミーノ巡礼で訪れたスペインの街を数えてみたら16
すでに3分の1を通過したことになる
48県のベンチの前を行きつ戻りつしながら 当時を思い出し少し感傷的になった
広場では街頭フラメンコが始まり 旅情を添える
そういえば
フラメンコの衣装に水玉模様なのはなぜ?
諸説あるなかで
フラメンコ衣装の水玉は
・ロマ文化では、月、夜、影が重要なモチーフなので
実は月の象徴で水玉は 月が散りばめられている
・洗練より情熱、上品より生命力、計算より衝動
だから、水玉は魂の柄である
フラメンコの水玉は可愛らしいというより
一瞬一瞬を燃やすように踊るための模様なのだと思った
アルカサル、時間を忘れる場所
翌日、世界遺産のアルカサルへ
入場券に自分の名前とパスポート番号が印字されているのを見て、思わず二度見
しかもシニア割引で8ユーロ
こんな時だけ、高齢者でよかったと思う ![]()
グラナダのアルハンブラ宮殿に影響を受けたという
ペドロ1世宮殿は 息をのむ美しさ
装飾に見とれ、庭を歩き、気づけば2時間
予定に追われず 気の向くままに歩く――
やっぱり、こういう旅が好きだと思えた日
水のある風景
帰り道、アンダルシア最長のグアダルキビル川沿いをそぞろ歩き
暮らすように旅する気分を味わいたくて…
黄金の塔は、かつて川面に映る姿が黄金色に見えたという
現在は海洋博物館となっている塔にその面影はない
川沿いのベンチに腰を下ろした
陽に照らされてきらきらと揺れる水面を ただ眺める
海でも川でも、水のある風景には癒される
途切れない流れが、心の澱まで運び去ってくれるような気がするから
ふと見つけた和食レストランに入り、この日初めての食事
思いがけず、新鮮な寿司ネタに驚いた
スペイン最後の食事
最終日のランチは「おいしいパエリャの店」で
悪くはない 雰囲気もいい
でも、正直に言えば マヨルカのパエリャの方が好みだった
しかも、パエリャにパンまでついてくる
とても食べ切れない ![]()
ビールで喉を潤しながら スペイン最後の食事を楽しんだ
「いい口コミを書いてね」とスタッフ
うん、悪くはないよ…
旅の余韻
ホテルの近くにあって 滞在中ずっと気になっていたメトロポール・パラソル
世界最大の木造建築で、現地では「セタ(きのこ)」と呼ばれているらしい
グランマには巨大な魚が空を泳いでいるように見えるけど…
展望台から夕暮れを眺めたかったけれど
日没の遅いスペイン、まだまだ暑くて
旅の醍醐味は 観光名所を巡ることだけではない
目で見て、肌で感じて、心が動くこと
やはり「百聞は一見に如かず」だ
6日間のセビリア滞在を終え
いよいよヨーロッパ最後の国、ポルトガルへ
それでは、リスボンへ出発































