夏の焼き付いたアスファルトに
打ちつける雨。

ボクは、ガラス越しに
雨の空を見つめていた
そこに君は傘をさして少し肩を濡らしながら
助手席の窓を小さな指でノックしたね

二人は暫く黙ったまま
ただ夜の暗闇に奏でる雨を見つめていたね
カーステレオからはユーミンの歌声が…

君は、そっと視線を落とし
小さな箱を取り出してボクにそっと
手渡してくれたね

ボクは、その箱に見覚えがある。
ボクは、
「いらないから捨ててよ」っと
君の手に返した
すると君は、ボクを見つめて
二人の思い出だから…っと
ボクの手を握りその箱を置いて
降りしきる夜の雨の中に消えて行ったね

フロントガラスに打ちつける雨
ワイパーの音、流れ落ちる雨
ボクの頰にも、暫く止みそうにない雨が
流れ落ちてた。

夏祭りで買った。
小さなウルトラマンのピアスは
今でも、ボクの思い出の箱に
一つ淋しく入ったままに。