(誤つた教示をした場合の救済)
第十八条 審査請求をすることができる処分(異議申立てをすることもできる処分を除く。)につき、処分庁が誤つて審査庁でない行政庁を審査庁として教示した場合において、その教示された行政庁に書面で審査請求がされたときは、当該行政庁は、すみやかに、審査請求書の正本及び副本を処分庁又は審査庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
2 前項の規定により処分庁に審査請求書の正本及び副本が送付されたときは、処分庁は、すみやかに、その正本を審査庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
3 第一項の処分につき、処分庁が誤つて異議申立てをすることができる旨を教示した場合において、当該処分庁に異議申立てがされたときは、処分庁は、すみやかに、異議申立書又は異議申立録取書(第四十八条において準用する第十六条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下同じ。)を審査庁に送付し、かつ、その旨を異議申立人に通知しなければならない。
4 前三項の規定により審査請求書の正本又は異議申立書若しくは異議申立録取書が審査庁に送付されたときは、はじめから審査庁に審査請求がされたものとみなす。
第十九条 処分庁が誤つて法定の期間よりも長い期間を審査請求期間として教示した場合において、その教示された期間内に審査請求がされたときは、当該審査請求は、法定の審査請求期間内にされたものとみなす。
☆ポイント
誤って教示された行政庁に審査請求がされた場合、当該行政庁はすみやかに審査請求書を処分庁又は審査庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければなりません。
当該審査請求は却下されません。行政庁から、補正を命じられることもありません。
誤った教示に基づき異議申立てがされた場合、当該処分庁はすみやかに異議申立書等を審査庁に送付し、かつ、その旨を異議申立人に通知しなければなりません。
教示に基づいてした異議申立ては審査請求とみなされますが、異議申立てができるようにはなりません。
処分庁が誤って法定期間よりも長い期間を審査請求期間として教示した場合は、その誤って教示した期間内に審査請求がされたときは、本来の法定期間を過ぎていても、法定期間内にされたものとみなされます。