昨夜のベルリン大聖堂でのリハを終えての事・・・・

「ラッパの1番は、いい感じで細かい処まで
何を表現しょうとしているか、会場の後ろの方まで
良く伝わっているぞ・・・」

もう、十年ほどいろいろなシーンで
席を隣にする事の多い、熟練トロンボーン氏のお言葉。

「???」

最初は、また何か演奏上の事で
 お小言アドヴァイスを頂戴しているのか

と勘違いしていましたが

不審に思って表情を伺うと、本人は意外と

真剣な表情・・・

・・・こちらの方がかえって心配になりました。

第九は、私も"百戦錬磨"と言える程
様々な指揮者とも演奏会を経験させて頂いていて
”一家言”あります。

学生時代から数えるとやはり、
通算では軽く、50回以上は演奏しているでしょうか・・・・

故ガリー・ベルティーニ 、故若杉弘、

小林研一郎、汐澤安彦、広上純一、と

名だたる芸術監督"Maestro"から学校やプロオケの
リハーサル中に言われたこと

数々の名(迷)場面・・・

今となっては、名前すら思い出せない方々も
正直に白状するとかなりいらっしゃいます。

リハーサルの間も、合唱団と一緒になって
自分の出番以外では一緒になって唄える余裕も

音楽大学・学生時代に寧ろ楽しんで
積極的に参加した合唱授業の成果を未だに愉しんでいます。

ベルリオーズ・ロメオとジュリエット・・・
ベルディ、モーツアルト、べートーベン、ハイイドンのミサ曲や
レクイエムなどの宗教曲は、ドイツに来て以来
本当に沢山演奏する機会があります。

ベルリンでは、隣でお構い無しに謳ってしまう
トロンボーン親父のお陰で、数々のオペレッタが
今や私のレパートリーになりつつあります。

演奏会が終わって、会場の中にいたと思われるお客さんのグループが
鼻歌交じりや、ご機嫌で大声で歌い、笑いながら
家路をノンビリと行き交う様子を見ると
何だか、音楽って好いなとホットする瞬間でもあります。