今回の一時帰国で最も感じた事、それは人との繋がりの大切さでした。

”イチャリバチョウデェー”という沖縄の方言にもある様に
”袖振り合うも多少の縁”「行き遇えば、たとえ知人でなくとも兄弟の様に
誠実に相手に接しなさい」が大意だと理解していますが、人の縁は本当に
不思議、面白いと思います。

10月19日のSさんとの楽器調整を終えて、一路宿泊を予約したBHへ
JR大塚駅近くにある安宿でしたが、いつもの通り、只寝るスペース
さえあれば良いので、安いに超した事はありません。(¥4,500!)

フラフラのヘリハラ(空腹)でしたので、思わず目に留まった”沖縄ソバ”
の看板に吸い寄せられる様に向かいました。
「もう終わりですか、何か温かい食べものはありませんか?」の言葉を
おそる恐る、細く開けられた引き戸の隙間から掛け、覗いた私を
振り返った3人。明らかに、沖縄出身と思われる男性1人と、
カウンターに女性が2人。『大丈夫かなぁ』と疑りながら、中へ・・・

他にお客さんの姿も見えず、東京では沖縄料理屋さんは流行っているはず・・
と訝しさも増した所で、無難な沖縄ソバを注文。

パチンコの話をしていた中年男性が、そそくさと席を立って、店を出ると

「亡くなったお父さんとそっくりな人が入って来たから、ビックリした」

ソバを平らげた私を見ながら、ほっとした様子で思わず喋り出す
初老のおカミさん。

「どうりでいつもと違って、慌ただしく落ち着かなかったンダァお母さん」

と、納得顔のもう1人の女性店員。

お代の¥1,000(チョット高いかな・・・)を支払いながら、

「ソバに付いているかまぼこは、八重山のでしたねぇ」という私に、

嬉しそうに

「やっぱり判るかねぇ」と少し誇らしげでした。

「だぁ、名刺出しなさい、名刺!」

と何故か名刺を強請られて、早々にBHのベットへ退散・・・
時差ぼけで翌、早朝4時頃目を醒まし、近くのコンビニと、24時間営業の
本屋をチェック。・・・いつもと変わらんモノの溢れる東京を再確認して、
母校に9時頃顔を出し、懐かしい恩師の一人と世間話。

後日送られて来た、恩師との写メを見ての家人の一言
「齢取ったねぇ。大学卒業して、20年程たっていますもの。
そりぁねぇ・・・」

所用を済ませて羽田を経て、空路沖縄へ・・・順調ですな・・・
天気が良さそうです。


トランペット奏者
具志 優