さて、本日の演奏会の反省から・・・
突然ですが私、本日を持ってインベントを脱退する事に決めました。
仲間にも、きちんと事情を説明させて頂き、オトシマエは
キチンと付けたつもりです・・・
理由は1つ、オーガネゼーション/事前準備が、前もって良く計画されて
いなかった事です。プローベ(リハーサル/練習)のプランがいい加減で、
それを私自身も甘く見て、結局大切な世界初演作品の演奏に及ぶ事が
出来ない、と云う異例の結果となってしまった事です。
・・・現代音楽や、新劇の世界ではままある事だそうですが、
結局、初演にこぎ着ける事を、早い段階で諦めてしまった訳です。
また、主に此のグループの柱である2人が、単に自分個人の
プレゼンテーションに、グループを利用していると
感じたという事もあります。
勿論、コンタクトを有効に使って、自分(たち)の取り組みを
アッピールする事は大事です。
がしかし、もっと大事な事があると素直に感じた為です。
我々ブラス・インベントの特色(売り)は、”作曲家との対話”にあると
自主制作のパンフレットにもある様に、常に拓かれた柔軟な“耳と心”で
もしかすると、”失われて行く運命にあるかもしれない20世紀の音楽を
機会を捉えて演奏して行こう”がモットーのはずです。
本番3日前に行われたリハーサルでも、体調の優れなかったメンバーの1人が
せっかく様子を見に(自分の意図している事が、正しく
伝わっているかの確認に)来てくださった作曲家の前で、
不遜な態度だったり、それに同調する者。
(具合が悪いなら、理由を述べて早退すれば済む事)
家族の事情や、リハーサル室を上手く取れなかった事を理由に、
練習不足を恥ずかしいと思わない事。
また、あまりの出来の悪さのショックの為か、そうそうに練習を
打ち切ってしまう作曲者等、問題点を挙げればキリがありませんでした。
私も含めて、何処か忙しさにかまけてしまって、貴重な産み出されたばかリの
“音楽を表現する”という根本が何処かへいってしまい、
慰め合いの様な演奏の場『しょうがないよ』という雰囲気に
成り下がってしまった事。
お茶や、ケーキ、ワインやサンドイッチを、ツマミたいのであれば
それこそ家族や友人で、団欒としてそのような会を持てばいいのです。
帰りの電車の中でも、半分茫然自失となりながら、自問自答を
繰り返していました。「本当にこれで良かったのか・・・」
往路には、「統一記念日のブランデンブルク門を見ておくのも良いな」と
思っていた電車の中でも、復路は、心地よい疲労とは程遠い
自分でも情けない、惨めな気持ちでした。
—いつの頃か、隣にそっと座るジイさん。髪とヒゲは伸び放題、
決していい身なりとはいえないが、何だか出ているオーラ/雰囲気が違う
私「(仙人みたいだなぁ・・・)」と心の中で呟くと・・・
ジ「・・・そう、今日は統一記念日じゃ・・・」見ず知らずのはずなのに!?
ドイツでは、偶々隣り合った人とも言葉を交わす機会が少なくない。それか?
ジ「ワシは大戦の終わった頃、ポーランドで生まれたんじゃ」
私「それはさぞ,大変だったでしょう?(64歳というより、
120歳位に見えるんですけど・・・)」
ジ「西と東・善と悪、勝者と敗者。ハテ、どっちが本当で
どっちが嘘か・・・」
まるで禅問答です。
私「・・・・・・」
ジ「どっちにしろ、あんたの前途を祝すよ・・・いい事もあるさ・・・」
居眠りしていたのでしょうか?自分に都合のいいファンタジーでしょうか?
軽く手を振って、ヨボヨボの足取りで電車を降りていくジイさんの足許を
思わず(ちゃんと足あるよなぁと確認しつつ)ジッと見つめてしまいました。
インヴェントに幸あれ!
トランペット奏者
具志 優
突然ですが私、本日を持ってインベントを脱退する事に決めました。
仲間にも、きちんと事情を説明させて頂き、オトシマエは
キチンと付けたつもりです・・・
理由は1つ、オーガネゼーション/事前準備が、前もって良く計画されて
いなかった事です。プローベ(リハーサル/練習)のプランがいい加減で、
それを私自身も甘く見て、結局大切な世界初演作品の演奏に及ぶ事が
出来ない、と云う異例の結果となってしまった事です。
・・・現代音楽や、新劇の世界ではままある事だそうですが、
結局、初演にこぎ着ける事を、早い段階で諦めてしまった訳です。
また、主に此のグループの柱である2人が、単に自分個人の
プレゼンテーションに、グループを利用していると
感じたという事もあります。
勿論、コンタクトを有効に使って、自分(たち)の取り組みを
アッピールする事は大事です。
がしかし、もっと大事な事があると素直に感じた為です。
我々ブラス・インベントの特色(売り)は、”作曲家との対話”にあると
自主制作のパンフレットにもある様に、常に拓かれた柔軟な“耳と心”で
もしかすると、”失われて行く運命にあるかもしれない20世紀の音楽を
機会を捉えて演奏して行こう”がモットーのはずです。
本番3日前に行われたリハーサルでも、体調の優れなかったメンバーの1人が
せっかく様子を見に(自分の意図している事が、正しく
伝わっているかの確認に)来てくださった作曲家の前で、
不遜な態度だったり、それに同調する者。
(具合が悪いなら、理由を述べて早退すれば済む事)
家族の事情や、リハーサル室を上手く取れなかった事を理由に、
練習不足を恥ずかしいと思わない事。
また、あまりの出来の悪さのショックの為か、そうそうに練習を
打ち切ってしまう作曲者等、問題点を挙げればキリがありませんでした。
私も含めて、何処か忙しさにかまけてしまって、貴重な産み出されたばかリの
“音楽を表現する”という根本が何処かへいってしまい、
慰め合いの様な演奏の場『しょうがないよ』という雰囲気に
成り下がってしまった事。
お茶や、ケーキ、ワインやサンドイッチを、ツマミたいのであれば
それこそ家族や友人で、団欒としてそのような会を持てばいいのです。
帰りの電車の中でも、半分茫然自失となりながら、自問自答を
繰り返していました。「本当にこれで良かったのか・・・」
往路には、「統一記念日のブランデンブルク門を見ておくのも良いな」と
思っていた電車の中でも、復路は、心地よい疲労とは程遠い
自分でも情けない、惨めな気持ちでした。
—いつの頃か、隣にそっと座るジイさん。髪とヒゲは伸び放題、
決していい身なりとはいえないが、何だか出ているオーラ/雰囲気が違う
私「(仙人みたいだなぁ・・・)」と心の中で呟くと・・・
ジ「・・・そう、今日は統一記念日じゃ・・・」見ず知らずのはずなのに!?
ドイツでは、偶々隣り合った人とも言葉を交わす機会が少なくない。それか?
ジ「ワシは大戦の終わった頃、ポーランドで生まれたんじゃ」
私「それはさぞ,大変だったでしょう?(64歳というより、
120歳位に見えるんですけど・・・)」
ジ「西と東・善と悪、勝者と敗者。ハテ、どっちが本当で
どっちが嘘か・・・」
まるで禅問答です。
私「・・・・・・」
ジ「どっちにしろ、あんたの前途を祝すよ・・・いい事もあるさ・・・」
居眠りしていたのでしょうか?自分に都合のいいファンタジーでしょうか?
軽く手を振って、ヨボヨボの足取りで電車を降りていくジイさんの足許を
思わず(ちゃんと足あるよなぁと確認しつつ)ジッと見つめてしまいました。
インヴェントに幸あれ!
トランペット奏者
具志 優