その後の課題曲は良く覚えてない … 汗
とにかく
とにかく
《20曲レパートリーを増やさんば
メンバーとは認めんけん！》
と言われた。
このジャックスというバンドは
洋楽志向が強くて
どのバンドも演奏しない楽曲を好んで
演るバンドやった。
当然な〜んも知らん
走れトロイカと荒城の月は知ってる！キッパリ‼︎
俺は毎日が未知の曲だらけ
学校の英語の成績は3やったから…
英和辞典が必需…
しかし 課題曲Purple Heiz を徹底的に
訓練したおかげで要領を覚えて
なんとかクリアしていった
問題は曲のキーが合わない
と言うかしっくりこない
先輩達は
《お前の声はどがんなっとっとや？》
ギターの原田涼一先輩が
キーを探りながら
《こいはどがんかにゃ？
あっ、出る！
そいぎこいはどがんかにゃ？
あっまだ出る！
こんくらいはどがんかにゃ？
あっ、出る！
もうきりんなか〜っ！
お前のキーにオイ達が合わせるぎんた
オイ達の声が出んけん
コーラスが出来んばい！
もうこんくらいでよかろう？》
この日から
俺は人より変な声
と言うコンプレックスが
芽生える…
これが後に強力な武器になるとは
少年プリンスは
知る由もなかった…
こう言う状況の中
モテたいと言う壮大な夢は色褪せてゆく
兎にも角にもレパートリーを増やす
ことにいっぱいいっぱいで
それどころやなかったのである。
早よう一丁前になりたか！！
出前一丁は食べてた
76年の人生でこの時期ほど
鍛錬と言うか練習
したことはかつて無い！！
先輩達曰く、お前は
夢の中でも寝言で唄って練習してた
と言われた。
この事は俺の唯一誇りなのだ。
今夜はこのへんで
よかろうか…