トレジャーハンター「場末のたこやき」が淡々と綴る貝殻拾い&釣り&アクアリウム&石掘り日記。 -4ページ目

10月中旬台風(19号)通過後のオゴクダ貝殻拾い

今回の台風はショボかったですねぇ。


ちょっと風の強めの日って感じでしたが、それでもウネリはしっかり生じており、小さめの貝に関しては18号が寄せたものを19号が上げるイメージでとらえました。

だから、それなりに期待してオゴクダに向かったんですが、おなじみの2本線が・・・(泣)。


そんなわけで、駐車場代の元だけ取っていつもの磯に急行。




やはり安定してます!





初めて磯でマトモなナガカズラガイを拾いました。





このあたりの貝もスルーできるようになってきました。

贅沢になったものです。




では本日の収穫です。



まずナガカズラガイですが、予想に反してかなり状態が良かったです。

この貝はカズラガイと違い体層が平滑と言われますが、打ち上げ採集だと擦れてて本当に元から平滑なのか疑わしかったんですが、こうして見ると明らかに平滑ですね。





お次は巻貝です。

左上から、クチムラサキサンゴヤドリ(これほど美しい殻口を持った個体は初めて)、マンジュウガイ(ムクマンジュウガイかと期待したのだが単なる白いマンジュウガイであった)、キンシバイ(小さいものは初めて)、オネダカサルアワビ、ベニフデ、トクサツクシ、アラフデガイ(ようやくマトモな個体が拾えた)、ナガアジロイモ(これほど美しい個体は初めて)です。





そして二枚貝。

左上から、クロタイラギ(初見、ここで拾えるとは思わなかった)、ベニグリ(初見、この磯はタマキガイがいっぱい落ちてるのだが、ひょっとしたら別の貝も混じってるかもしれないと思い20枚ほど拾ってみたら当たりだった)、キンギョガイ(たまに見かけるのだが、欠けてないものを見た事がない、これでも過去最高にマシ)です。




他にアツイソシジミではないかと思われる貝も拾いました。



今まで単なるイソシジミだと思ってきたんですが、近所でこの看板(古すぎて絵が消えてしまってるのが残念)を見てからずっと気になっていたのです。




図鑑やネットをあたっても画像が出てこないので決め手に欠きますが。




たぶんアツイソシジミ(初見)です!


理由は単純明快、明らかに厚いからです(笑)。


残念なのは割れやすいのか、マトモな殻が1枚も落ちてないことです。







さて、日付が変わってのオゴクダ採集です。


今回は気合を入れて一番乗りでした!



で、肝心の収穫は小袋に少しだけでしたが、中身は濃かったです。


まず大きめの貝。

左上から、ホソムロガイ(初見)、リュウキュウアマガイ、ナガサラサミナシ、チカゲイモ、スソムラサキイモ、ミガキセコバイ×2です。

どれも綺麗で、今までで一番のものばかりでした。





お次は小さな貝。

左上から、ハナヤカケボリ(初見、これは可愛い)、チヂワケボリ(初見!これは嬉しかった)、ジュズタマダカラ(殻頂が残ったもの)、ヒメナツメガイ(ツルツルの身入り)、ムラクモコダマウサギ(初見)、エビイロミツクチキリオレ(素晴らしく状態が良い)、ムラクモフタナシシャジク(初見)だと思います。





最後にムカデガイだと思いますが、これだけ彫刻が残ったものは初めて見るので拾ってきました。



やはり台風後は良い!というのが今回の感想ですが、馴染みの磯では台風後にも関わらず初見の巻貝が一つも出ませんでした。


いよいよオゴクダでチマチマ拾ってゆくしかないのだろうか・・・。



10月上旬台風(18号)通過後の貝殻拾い

今回の台風は一味違いましたね。


他の地方ではどんな感じだったか知りませんが、南紀では短い時間に強い風が吹いた印象があります。


ただ、風が強ければ貝が上がるかというと、逆の場合もあるわけで・・・





不安を抱えどんなもんかと海に出てみると、一時的にかなり大きな波が立ったようで、波打ち際近くの植物がなぎ倒されていました。

写真で見るとゴミが打ち上がってないので不思議に思われるかもしれませんが、ゴミだらけの打上最上段は茂みの奥にあって写真に写ってないだけです。


で、これだけ大きく荒れると、貝が上がる場所が限られてきます。

そんな限られた場所の中から、より珍しい貝が上がりやすい場所を厳選して向かうと、当然、特定の海岸に採集者が集まってしまうわけで・・・。


こうなると足で稼ぐ意外ないのですが、あちこちで先を越されてしまっています。


そんな中、うまい具合に手付かずの場所に当たりました。




その海岸の打ち上げ最上段に転がってる貝は大きなものが多く、カバミナシ、オオナルトボラ、ボウシュウボラといったありきたりのものがほとんどですが、ちょくちょくホシダカラも見つかります(まぁ、拾っても堤防行きですが)。





こんな感じで。





真ん中に貝があるの分かりますか?





もう少し近づいてみました。


とにかく打上帯最上段はゴミだらけなので、いちいちかき分けてたらキリがありません。

いかに、こういう状態で見つけられるかが勝負です。





アンボイナでした。

中に土や草の根っこが詰まってます。

こういう昔上がったものが出てくるのも台風の面白さです。




これは嬉しかったですね!

今日イチです!!




クリーニグした先ほどのアンボイナです。

模様も残っており、カケも気にならないていど、しかも南紀では立派なサイズです!
打ち上がってから日光に当たらなかったのが良かったんでしょうね。





立派なサイズのナガアジロイモも2本拾えました!





ボロボロですがカンコガイ(初見)だと思います。

他に思い当たりません。





トウカムリの子供キターーーーーーッ!!

もちろん初めて見ました。

ここまでていどの良いものが拾えるとは思いませんでした。

大人になって外唇ができてしまうと、逆に重すぎて上がらないような気がします。





こちらは別の場所で拾ったものです。

左上から、カラクサイモ(ていどの良いものが拾えた)、ロウソクイモ(これは綺麗、カケもあまりない)、ハルシャガイ(茶色系)、ベニイタダキイモ(大人の貝は初見、以前から持ってない気がしていたが、実際に現地に行ってそれっぽいイモを見るとどれも持ってる気がしてしまい、結局拾ってませんでした)、クチベニカガミ、マンジュウガイ(わりと殻が厚いのに、今まで割れたものしか拾えなかった)、です。




タカラガイです。

スソヨツメダカラ(久しぶり、2個目)、カバフダカラ×2(ここまでていどが良いのは初めて)、エダカラ(模様が変)です。




初見の貝は2種類だけでしたが、とても台風の後らしい採集になりました。




10月4日奥地川周辺鉱物採集

今週も健康のため、石を拾いながら山を歩く事にしました。


場所はどこにしようか迷いましたが、大峰山脈の和歌山寄りに3ヶ所ほど足を運べてない場所があったのを思い出しました。


1)前鬼・孔雀又谷左股周辺・・・テント泊になり、2日目にヒザ関節の痛みが出るはずなので躊躇。
2)池郷川本流出会い周辺・・・事前情報から素人には遡行不能と判明。

3)奥地川周辺・・・事前情報ナシ。


今の自分に1と2は無理なので、楽そうな3にしました。





探索範囲は地質図で示された「OG」(大峰花崗岩類)の周辺。

一応、地形図に地質図をアバウトに落とし込んだものを持参しましたが、そもそも地質図自体アバウトなものなので、結局は現地をひたすら駈けずり回る以外にありません。

方法としては谷筋の転石を見てゆき、より理想に近い石が落ちている谷が見つかったら、その転石の出処を追って谷を遡行するという感じになります。


とりあえず地形図の右下あたりからスタートし、林道を車で流しながら、要所で林道脇の転石を見てゆきます。

一帯は火山の熱で焼かれて硬化した堆積岩が大半を占めますが、よく見てゆくと所々で火成岩が見つかります。

やがて、転法輪岳に突き上げる谷で電気石の結晶がついた転石が見つかったので、谷を遡行する事にしました。




やさしい雰囲気に包まれた谷でした。





あまり険しい所はなく、沢歩き感覚で遡行できます。

所々に杣道も残っており、なんとなく簡単に転法輪岳の山頂に抜けられそうな感じです。


夏場の晴れた日、日差しを避けて登るには使えるかもしれません。




この谷の転石は堆積岩がメインですが、所々、下の方から花崗岩脈が貫入してきており何本か石英脈も走ってました。





じっくり石英脈を見てゆくと、可愛い松茸気味な水晶が見つかりました。





しかし基本的に、この谷の石英脈は晶洞が開きにくいようですね。


おまけに標高800mを超えた辺りから火成岩が全く見られなくなったため、あきらめて引き返しました。





その後は道路沿いの崩落地の転石を中心に見てゆきました。





このていどの電気石は見つかるんですが・・・。





白谷トンネルの周辺で見つかったフッ素苦土電気石っぽい石。




どうにも持ち帰りたいような石が見つからないんで、最後に行仙岳の東側を走る林道を南へ流して終える事にしました。





ガタガタの砂利道を走っていると少し面白そうな谷が見つかったので登ってみることに。


まだ体が思い通りに動かないので無理をする気はなかったんですが、登ってるうちに楽しくなってきちゃいました♪




いっそのこと、このまま奥駆け道に抜けて行仙岳の山頂を踏んでこようかと思いましたが、実は現在地が持ってきた地形図から外れていて細かな地形や位置が掴めません。

そこで見通しの良い所まで登ってグーグルアースで確認すると、奥駆け道に抜けたとしても車を置いた林道まで降りられる登山道が存在しない事に気づきました(帰宅後、ネットで情報を漁ると白谷トンネル付近に存在する事が判明)。

ここが歩き慣れた鈴鹿であれば適当な所から藪こぎで降りられますが、大峰の山の、とりわけ花崗岩帯は極めて急峻です。

ザイルも無ければ、久々の山登りらしい山登りで疲労もたまっている。

行仙岳に登頂する頃には14時30分を回ると思われるし、暗くなれば雨も降ってくるため(翌日は台風)、気は進まないが来た谷を引き返す事にした。





何度やっても谷を降りるのは怖い。

もっと緩やかな場所を探せば良いと思われるかもしれないが、大峰は険しい所だらけで、こういう地形を避けて通れないのだ。


ちなみに、ここは万全を期してリュックを下に落としておいて空身で降りるようにした。





最終的に無事に下山できましたが、次からはザイルを持ってゆこうと思いました。




帰り道、明神池に寄ってみました。





鯉にエサをやると想像以上に寄ってきました(笑)。




この後、きなりの湯で体を癒してから帰路につきました。