なぁ 隆二
♡ちゃん
どっちのイメージが
好きだって?

ねぇ 隆二

ØMI
今話しかけてもダメだよ
♡ちゃんのピアノ
邪魔するなよ
そうでした
ねぇ どっちがいい?

この詩はバラード?
そうだよな
POPの曲調好きなんだけど
詩はバラードっぽくなってさ
まだ時間あるし

あのピアノは
POPだよな

隆二を見ると
頬杖をつき
優しい顔をして
♡ちゃんを見ていた

ピアノが終わる頃
詩がパッと浮かんできた

ごめん!
♡ちゃんにもう一度
弾いてもらっていい?
書けそうなんだ

了解
今市くん頼むよ

いい音だった
俺はOKなんだけど
ØMIがもう一度だって
うん

ピアノの前で
深呼吸をして
俺をみた♡

お互い微笑み
♡はもう一度深呼吸した

今市くん
♡ちゃんデビューしないの?
本人が興味ないって
このまま
ピアノ弾いてたいってさ
もったいないなぁー

♡のピアノが流れると
ØMIの顔が
微笑みながら
♡を見ている

微笑みながら
詩を書き出した

♡のピアノが終わる頃…

よし できた

お疲れ様 ØMI
早かったな

もうひとつ…

まぁとりあえず
できた

隆二 おまたせ…

だから
今はダメだって
もう終わるから

隆二は
♡ちゃんを見ている

♡お疲れ様
もういいの?
大丈夫

おいで

そういいながら
♡ちゃんの所に行く隆二

♡ちゃんは
ピアノに一礼して
離れた

隆二が微笑み
♡ちゃんを抱きしめた

2人が何を話しているのかは
聞こえない

ØMI?
おい…ØMI…

♡ちゃんいいよなぁ
プロデュースしたい
無理だろ
今市くんに聞いたろ
彼女はデビューしないって
そうだけど…

ØMI書けた?
うん

これってバラード?
そうみたい
今違う方弾いてただろ?
それあててみる?
合わないって
♡…この詩なんだけど…

ØMIさん
お疲れ様でした
ありがとね ♡ちゃん

これバラード?
書いてたらそうなった
少し変えたら
いけそう?隆二
あててみる

隆二がミキサーさんと
話しだした

♡ちゃん
今何曲かけてる?
んー?

顎に手をかけ
少し上を向き考えだした
♡ちゃんが
なんとも言えずかわいい

50曲くらいはあるかも
そんなにあるの?
突発的に録ってるのもあるから

あの詩は
思ってるバラード調では
ないんだよねえ
あのまま活かしたいから
曲を変えよう
いいの?
ØMIさんを輝かせるのが
私の仕事です
隆二に聞いてくる

あのさぁ
もうひとつ詩があるんだ
見てよ

♡ちゃんと話したかった
彼女の声は安心する
誰にも見せていない
本心で書いた詩

立ち上がった彼女が
また座った
ホッとする自分がいた