いつになく
機嫌がいい臣
卒業の理由を聞いて
本当にいいのか?って
真剣に話をしていた

これからは彼がいてくれるから

抱きつく同僚を
笑顔で抱きしめ頭をなでていた



◇やっと会えた
そうね
なんだよ 嬉しくないの?
どうだろ
そんなかわいい顔して
見るなよ
キスしたくなる
ならない
今日家に行っていい?
忙しいんでしょ?

こっちすごく見られてるよ
いいよ
今はここがいい

そう言うと
肩を抱きわたしの頭を
自分の肩に乗せ
髪を撫でだした
ハァ…落ち着く
ちょっとこのままでいて

私の手をそっと
自分の太もものうえに置く
あったかいな
ねぇキスしてよ
イヤよ 

じゃあ俺が…
人差し指で
臣のくちびるを止める
ダメ
ケチ
後でゆっくりしてね




今日はゆっくりいていいよね

私を送ると言って
そのまま帰って来た広臣
帰らないの?
その気ないけど
やっと2人きりになったのに
嬉しくないの?

キッチンにいる私に
後ろから腰を抱き
耳元で話してくる
座ってれば?
ほらこれ持って

コーヒーを入れ
リビングへ戻る

やっぱりいいなぁー
俺もうすぐ
誕生日なんだよね
そうなんだ
お店がまた賑やかなるね

欲しい物あるんだけど
私に買えるかなぁ?
買えないだろうなぁー
だって
目の前にあるから

えっ!?

そのまま私の頭を持ち
キスをしてきた
んっ!?キスを止めようとしない
角度を変え浅いキスをして吸いつくように離れない

んっハァッ…苦しいよ 臣くん
広臣って呼んでよ◇ずっと好きだった
広臣ふふっ  コンタクト外したの?
まだしてる 広臣が見たいから

かわいい事言うねぇ
今日は叩かないんだ
誕生日プレゼント
教えてくれないの?
だから目の前にある◇
俺にちょうだい

そのままソファーに倒される
そんなに怯えた顔して見ないでよ
怖い?  フッと微笑み首を振る◇
広臣?誕生日いつなの?
2日後 でももう待てない

そう言いながら優しいキスをしてくる
そっと広臣の頬に触れる
きれいな顔 ごめんね 痛かったでしょ?
広臣の頬にキスをした

俺さ初めて◇が店に来た時
頬を摘んだでしょ?あの時
一瞬すげー腹が立ったけど
絶対俺の物にするんだって
そしたらめっちゃ好きになってた
でも全然振り向いてくれなくて…
誕生日プレゼント…いいよ
もうわかったから
私も広臣が好き
◇…

そのまま途中まで愛し合い
ベッドに連れて行かれ
何度も波が押し寄せる
その度に広臣のきれいな顔が
高揚し私の反応や声を確認する

そんなにジッと見ないでよ
きれいな顔なんだもん
◇だってきれいだよ
◇の目に俺が写ってる
もっと声聞かせて ハァ… ダメだ
いい…アッ…

広臣は優しい でも私だけの物じゃない
心の中でそう言い聞かせていた
きっとこの顔を見たくて
いろんな人が上客になり
広臣を誘う

まだプレゼント足らない
もう一回…
もう無理だよ 広臣どいて
喉乾いた

近くにあった服を羽織り
冷蔵庫に行った
振り向くと 広臣も付いてきていた

俺にもちょうだい
おいしそうに水を飲む
その姿でさえ絵になる
水を飲む喉の動きさえ色っぽい
何見てんの?する気になった?
それともシャワーする?
どっちもいらない

抱きしめてって言えなかった
広臣の背中には
私じゃない引っかき傷がついていた
きっと広臣は気づいていない

誰かが残した傷跡…