私が小学二年生のときに、同じクラスの女の子が腕の骨を折ってね。
柔らかくて長い髪の、おとなしい女の子なんだけど、家の前でローラースケートで遊んでるときに転んで、利き腕を骨折してしまったそう。
折れた腕を首から吊る、あの真っ白な三角巾に、
私はめちゃくちゃ憧れました
みんなが身の回りのお世話を手伝ってくれたり、お掃除をしなくてもよかったり、
宿題の漢字の書き取りを左手で頑張って、感激した担任の先生が、そのノートに金シール何個も貼りまくって、挙げ句に教室の後ろに飾ったり、
そんな事よりも憧れた、白い三角巾
鼻骨骨折の手術によって、ちょっとした連休を過ごした三蔵が、今日、久しぶりに登校しました。
「みんなに大袈裟にリアクションされるから、嫌だ〜」
と言いながら行きました
業間休みに、担任の先生から電話。
「三蔵くん、登校してきたらみんなが拍手で迎えてました」
確かに大袈裟…w
でも、嬉しいことです。
担任の先生は、学校生活で何か気を付けなければいけないことがあったら、と電話をくださったのですが
むしろ、
そんなものはないので、あえてお手紙を書かなかったわけで。
普段どおり、過ごして大丈夫です。
危ない事に、自ら顔を突っ込むようなことはしない子ですから、
と伝えました。
「わかりました」
担任の先生は続けて、
音楽の楽器の片付けがあったんですけど、三蔵くんには、手伝わなくていいからって言って座っててもらいました。
体育もできると言うんですが、全力で止めました。
クラスの子にも、三蔵くんにぶつからないようによく言い聞かせてます。
万全を期して、過ごしてもらっています。
いや、すごいな
そこまでしてもらわなくても大丈夫ですよ、と言っても
また何かあったら大変ですから
と。
三蔵が帰ってきてから、
今日、みんなたくさん良くしてくれたでしょう
って言ってみたら
「そう 給食当番やってんけど、三蔵はやらなくていいよーって
」
給食当番もか!!
なんだか甘やかされ過ぎのような気もするけど、クラスのみんなにいろいろと助けてもらった三蔵の姿に、
私はふと、憧れの白い三角巾を思い出したのでした。
三蔵にあるのは
白い三角巾ではなく、
外人コントの付け鼻のような、鼻のプロテクターなんですけどね