!!!ネタバレを含みます!!!
遅ればせながら、宮﨑監督の最新作を観てきました。
広報活動を一切しないと逆に話題の今作。
私も見るまで前情報は一切いれまいとがんばってきましたが、残念ながら米津玄師さんが主題歌を担当すること、菅田将暉さんがアオサギの声を担当すること、何かしらの声を大竹しのぶさんが担当することだけは耳に入ってしまいました…。
それでも、できるだけピュアな気持ちで見たかったので、原作(?)は読まず、情報は入れず、本日観てきました。
それでは、私のピュアな感想です。笑
鑑賞後の第一声を、包み隠さず申し上げると、
話がとっ散らかっててなんもわかんね〜〜〜!!!
です。
今までの中で一番話に一貫性がないように感じました。
これが、原作を読んでいないからなのか、読んでいてもそうなのかは分からないけれど、明らかに今までのような作品とは違う。
終始、眞人くんのざっくばらんな夢をのぞき見ているような感覚でした。
夢と現実がごちゃまぜになる表現はジブリの十八番ですが、今回はそれが話の根幹にあり、一部分で終わらないのがなんとも難しい。
それに、なぜその行動になるのか、眞人くんも他のキャラクターもご都合主義で動いている感が否めず、???という感覚…。
特に、
・ナツコさんが最初産屋でなぜ眞人くんを拒否したのか?その後何事もなかったように二人でドアから帰ったのか
・ヒミに大叔父の役目を譲らず、眞人に譲りたいのはなぜなのか
・アオサギはどこまで知っていたのか?大叔父はアオサギに案内をお願いしたのに、案内をしているのは最初だけ?
・インコたちは下の世界で何をしているのか?大叔父がインコを持ってきた(?)とアオサギが言っていたが、どういうことか?
・最初の鍛冶屋?の家に入る必要はあったのか?
・ヒミもキリコも自分がもともと上の人間だと分かっていたのか?(だからドアの先に行ったのか?)
とか、細々としたところまで言うとキリがないけど、とにかく疑問がいっぱいで、あまり楽しめる余裕もなかった。
ただ、前作の風立ちぬに雰囲気や話の持っていき方がとても似ていて、今の宮﨑監督が作りたいのは、こういうお話なのかな、と思いました。
一口に冒険活劇と言っても、ジブリ作品初期の冒険活劇とは全く違う意味をもつ「冒険活劇」です。
それでも、美しく現実離れした世界観、ふとした表情や仕草の細やかさ、重みのあるセリフたちは今のジブリも昔のジブリも変わらないと感じました。
個人的には、わらわらちゃんたちがペリカンたちに食べられてしまった後、年寄りペリカンと眞人くんが話したシーンと、大叔父が最後、13個の積み木を眞人くんに託そうとするシーンがぐっときました。
きっと、この積み木の意味とかもちゃんとあるんだろうな。
ジブリだから最高、ジブリ作品にハズレなし、というほど盲目的にジブリが好きなわけではないけれど、きっとこの映画にも私が気づかなかった隠れている思いがたくさんあるんだろうと思います。
原作を読んだり、年を重ねてから再度見たりすることで、新たな発見があるジブリは本当に素晴らしいなと思うし、今回の映画もきっとそういう見えなかったところがまだまだたくさんあるので、私なりに見つけていくのが楽しみです。
原作たちを読んでから、もう一度見に行きたいと思います。