寒さの中にも
早春に咲く花々が咲き始め
春の足音が聞こえてくる季節になりました。
散歩の途中で見かけた
梅の蕾もほころび始めていて
春の訪れが近いと感じます。
「梅一輪一輪ほどの暖かさ」 服部嵐雪
3月は、お雛祭り、桃の節句🎎
5月は、端午の節句🎏
子供たちが健やかに生まれ育つ社会
であって欲しいと願うばかりです。
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幼い子供をあやす
愛情に満ちた優しい眼差しの母親。
モデルは上村松園の長男松篁の妻
と松園の孫です。
上村松園の傑作「日本美人画三選」
上村松園《母子ぼし》東京国立近代美術館蔵
1934年作品 168×115.5㎝
大きな作品だった記憶が...
松園の母仲子が亡くなった年の作品で
絵を学ぶ機会を与え、支えてくれた
母への追慕と思われます。
松園の絵には青眉といった
古き良き時代の文化が描かれていて
「青眉を思う度に、母の眉を思い出す
青眉の中には私の美しい夢が宿っている」
と、「青眉抄」で綴っています。
青眉とお歯黒の婦人は
地味ながら品の良い
緑色で縦縞模様の絽の着物に
(縞が筆で丁寧に描かれていてびっくり❣️)
ゆったりと黒い帯を締めており
大店の若女房のように見えますよね。
夏の情景で、唐風の美しい花鳥が描かれた
斑竹の簾が下がっており
亡き人を偲ぶ季節...
母親の初盆の気持ちが
あったのかもしれませんね。
「母子」
....................☆☆☆
松園は絵だけでなく
随筆も沢山残しているようで
「日本画と線」の随筆では
日本画は色よりもまず線が重要である
と指摘しています。
《日本画にとって
「線」というのは非常に重要であり
「色」がなくてもよい絵はあっても
「線」なしの日本画はあり得ない!》
なるほどねぇ〜🤔
松園の特徴である薄塗りと線の緻密さ
が絹の着物に均一に描かれた縦縞や
簾にも表れています。
筆の冴えが見事で、凄いわ〜!
....................☆☆☆
又、松園が語る自身の絵の魅力とは?
(その絵を見ていると、邪念の起こらない
また、よこしまな心を持っている人でも、
その絵に感化されて邪念が清められる...
そういった絵こそ私の願う所のものである。)
樓霞軒雑記より
清らかで気品に満ちた女性を追求した松園...
繊細で格調高い美人画は
いつ見ても、ワクワクしてしまいます
2021年7月17日〜2021年9月12日
京都市京セラ美術館1周年記念展で
上村松園の回顧展が開催されます。
代表的な約100点の作品が集まるそうです。
楽しみ〜
「虹を見る」京都国立近代美術館所蔵
「父子」笑 2歳頃?パジャマ姿の息子
現在は181cmに伸びた息子を
夫が見上げています(笑笑)