Osho ー探求の詩 より
あるサニヤシンが、ヒマラヤへ巡礼の旅に出た。
そのサニヤシンはへとへとになり、汗だくになって苦しそうに息をしていた。
上り坂は長く、急だった。彼の前には、9歳か10歳くらいの山に住む少女も登っていて、小さな男の子を背負っていた。
その女の子は汗びっしょりで疲れきっていた。
サニヤシンは少女の近くまで来ると、優しく思いやりのある口調で話しかけた。
「自分もくたくただが、君も重い荷物を持って登ってるから、さぞかしくたくただろう。」
少女は怒った顔でサニヤシンをにらみつけ、こう言った。
「お坊さんは荷物をしょってるかもしれないけど、この子は弟です。荷物じゃありません。」
愛があるところに荷物はない。
その小さな男の子を計りに乗せれば、男の子は重いかもしれないが、愛の計りに乗せれば重さはなくなる。
これが愛のマジックだ!
愛のマジックは重力の法則を踏み越える。
きっと僧侶は小さな荷物を持って登っていたのだろう。
何かを計りにかけたに違いない。
計りの上では、おそらく男の子の体重のほうが、僧侶の荷物よりもあっただろうが、愛の計りの上では男の子の体重はない。
その女の子は怒った。
その言葉が少女を怒らせ、その子はこう言った。
「私の弟を荷物って言ったわね!あなたは荷物を持っているけど、この子は私の弟よ」
仮に、神の寺院の階段を登りながら困難を覚えたとしても、それを困難だと言うだろうか?
愛する人の寺院に向かって進んでいる人に、困難はない。
生が真実の探求なら、喜びと悲しみは平等に受け入れられるようになる。そうすれば、もう解決すべき問題はない。
(中略)
その秘訣を理解しなさい。
あなたの愛は日の光と影の両方
時に笑いを 時に涙を作り出す
決して私の理解には及びません