長女の出発の時が近づいた。
ついこの間まで
私にくっついていないと
眠れなかった
小さな女の子だったのに。
大学生になろうとしている。
女の子だったから
私の心の拠り所だった。
いつのまにか
大人びたことも言うようになり
時々
反対に注意されたりして。
これまではまだ
この子が進学したら
寂しくなるんだろうな。
なんて
漠然と思ってただけだった。
いよいよ
入学式が迫り
夫と3人で
引っ越しと入学式の為に
関西に向かった。
大学から少し離れたアパートに
荷物を入れ
生活の準備を整えた
翌日
長女は
晴れやかな顔で
入学式に向かった。
全てが終わって
翌日
長女と笑顔で別れ
私と夫は
自宅に戻った。
次の日の
夕飯の買い物に行った時だった。
スーパーのお魚売り場で
何時もの様に
4切れ入りの切り身のパック
を手に取った途端
あっ。
今日から
3切れで良かったんだ。
そう思ったら
無性に寂しくなってしまった。
2度と会えない訳でもないのに
悲しくて
寂しくて
どうしようもなく辛くてたまらなくなってしまった。
しっかりしなきゃ
まだ
子育ては残ってるんだから。
そう自分にいい聞かせた。
家には高2になったばかり
父親を大嫌いな
息子が残っている。
父親と男の子って
付き合い方が難しいのでしょうか?
でも
私の家も
兄の所も
親子の関係が良好で
そんな間柄しか見て来なかった私には
夫と長男の間を
どう取り持っていいのかが
分からなかったのです。
実は
ここから半年が
ジェットコースターの様で
毎日毎日
辛い思い出しかありませんでした。
長くて暗い迷路の中を
目隠しをして歩くみたいで
どっちへ行ったら救われるのか
まるで分からなかった。
でも
それは私より
長男が1番
地獄だっただろうと思います。
きっと
長男が幼い頃は
父親に甘えたかったに違いなかった。
それを許さなかったのは
夫
長男にしてみれば
あの日
お風呂から
裸で放り出されたのが
心のキズになっていたのだと思います。
気付けば
修復不可能になった
息子の心が
あったのでした。
今日も有難うございました。
またお付き合い下さいね。