痛みの治療の現状 ⑪

 このように椎間板ヘルニア=腰痛説を始め、腰痛に関する今迄の常識は間違っていたようです。

原因のとらえ方や対処法が間違っているのですから、腰痛患者は増え続けているのです。

そしてよい治療法があると聞けばどこへでも行き、そして裏切られ続けるという「痛みの放浪者」が

あとを絶ちません。

これは腰痛に限らず、膝痛・肩痛でも同様です。


〇 画像診断は役に立たない

医学は進歩し、身体を酷使することが減っているのに、腰痛が増え続けているのは、これまで見てき

たように、本当の原因が解明されていないからです。

確かに現代医学は目覚ましい進歩を遂げ、レントゲン撮影、CTスキャン、MRIといった画像診断

技術が開発されています。

ところが、筋骨格系疾患の85パーセント以上は、症状と画像診断から得られる所見が一致しない為

実ははっきりした診断が出来ないというのが現状です。