昨日は魚座満月でしたね。
…「ゆうべはおたのしみでしたね」みたいになった!
…は、さておき。
満月に絡んだ様々な記事を見ていると、
受取、手放し、といったテーマの話が出てきます。
逆に新月だと願いを掛けるとかいう感じ。
月は地球の周りを公転していて、約27.3日で一周します。
しかし同時に地球も太陽の周りを公転していて、
新月=朔の日=ついたち=一日を基点にしたとして
地球・月・太陽が再び一直線に並ぶ朔になるには、
約29.5日必要になります。
端数が生じるので、月齢を中心にした旧暦には、
30日の月(大の月)と29日の月(小の月)がありますが、
概ね30日弱で次の新月や満月が来ます。
月の光は太陽の光を反射して地球で見えているものです。
新月は地球から見て月と太陽が同じ方向、
満月は地球から見て月と太陽が真逆の方向にあり、
3つの天体が概ね一直線に並んだ状態になります。
この一直線の時のズレが殆どない時には、
日食や月食が起きるのですが、ここでは踏み込まず。
で、ホロスコープとして見ると、
新月=(サイン)―太陽―月―(ハウス)地
=「太陽と月がコンジャンクション」0度
満月=(サイン)―太陽―(ハウス)地(ハウス)―月―(サイン)
=「太陽と月がオポジション」180度
となるわけですが、満月は、
太陽=顕在意識、理想、考え、意図と
月=潜在意識、居心地、思い、心が
オポジション=衝になるため、
「意図と心の間で自分を見つめる」
とかそんな感じになるのかなと思います。
ではどうして受取や手放しになるんでしょうか?
ホロスコープには惑星以外にも様々な占星点が登場します。
結構大事なのが、
ホロスコープの起点になるアセンダントや、
ホロスコープの頂点になっているMC。
これらはハウスのカスプの異称ですが、
その他にもノード(ドラゴンヘッド)や小惑星、
伝統占星術由来のアラビックパート等色々あります。
そんな中、月相とシンクロしているのが、
パート・オブ・フォーチュン(PoF)です。
幸せのありか、現世利益みたいなものを表しますが、
これは実際の惑星でも、その軌道等でもありません。
「アセンダント-月+太陽」
という角度計算で求められる占星点です。
例えば今回の魚座満月(観測点は秋田です)。
アセンダントは山羊座(牡羊座から+270度)1.19度=271.19。
月は魚座(牡羊座から+330度)10.20度=340.20。
太陽は乙女座(牡羊座から+150度)10.20度=160.20。
271.19 - 340.20 + 160.20 = 91.19
で、牡羊座から+90度で蟹座なので、
PoFの位置は蟹座1.19度、
アセンダントとの位置関係は180度、オポジションになります。
同じ計算をしてみると、
アセンダントとPoFは…
新月=0度(コンジャンクション)
上弦、下弦=90度(スクエア)
となるわけですが、
上弦、下弦はまた別な機会にするとして、
新月=アセンダントとPoFがコンジャンクション
=運勢の起点が幸せのありか
=幸せの起こり
満月=アセンダントとPoFがオポジション
=ディセンダントとPoFがコンジャンクション
=現世利益が訪れる
となるわけです。こういうわけで、
新月は願い事をオーダーすると通りやすく、
満月にはその結果を引き受けるということになるのです。
プラスすると、
上弦=満ちていく
=獲得していく
下弦=欠けていく
=手放していく
というストーリーが出来上がります。
月齢に応じた種々のワークでも、
満ちていく上弦のターンでは栄養の摂取を、
欠けていく下弦のターンでは毒出しを
推奨しています。
そんなわけで満月の受取、手放し。
受取は上弦、満ちていくターンに訪れ、
満月で完成します。
手放しは下弦、欠けていくターンで、
満月はその起点になります。
満ちたのであとは減っていくだけ。
満月はそのターニングポイント。
出来上がったもの、結果を引き受け、
その中から自分が受け取るべきものを選び、
その他は削ぎ落し、手放していく、
収穫の時期なのですね。
実った植物から実だけを選び取って、
あとは土に還す。
そうすることで手元では受け取ったものが豊かさをもたらし、
畑には手放したものが残って再生するために死を迎えます。
受取だったり手放しだったりするのは、
そんな理由があるんだなぁと。
最後に少々星読みを。
太陽は乙女座/8ハウス
月は魚座/2ハウス
心の底、自ずから持ち合わせている自分という存在の尊厳に向き合えば、
「こうあるべき」と己を律する、己に課す「べき論」みたいなものは死を迎え、
自ら引き受けるべき変容を迎え入れる――
そんな感じでしょうか。
これからまた新月で新しい自分を迎える前に、
自分を整地しておきたいですね。
ダイエットにもいい時期みたいです。