資料を整理していたら、こんなのがありました。

蕎麦研究家、片山虎之介さんの一文です。

詳細は内容をご参照いただくとして、ポイントは浅草にある蕎麦の名店で「かけそばの注文が入ると店の空気が張り詰める」というもの。

そう、かけそばは蕎麦の中でも “ごまかしの効かない” メニューなのです。

その理由は。。

１，シンプルな作りゆえ、ごまかせない。出汁の良さが明確に出る。

２，そばも（上文中にあるように）茹でて一度水で締めるため、その打ち具合で差が出る。

ということですね。

同じくシンプルな「もりそば」は東京の名店では特に “濃厚な” つゆがデフォルトなので、実は “かけそばほどシビアではない”。。というのが私の考えで、文中にも同様のことが書かれています。

東京時代はお気に入りの店でよく「かけそば」をいただきましたが、札幌ではそれほど多くない。その中で注目できる一軒が「蕎麦心空」（北1西19）です。

当ブログでも過去に何度か紹介していますが、東京の名店で修業した店主なので、そのこだわりはしっかりと引き継いでいます。

これは「コース」の締めに出された一杯。

普段単発で「かけそば」を注文する方は少ないので、コースの機会にぜひ味わってもらおうという狙いなのでしょう。

確かにこの丁寧な作りは（東京の名店に劣らず）その味わいの深さを表現しています。

店主に伺うと「かけそばのつゆに使う昆布は専用にワンランク上のものを選んでいます」とのこと。

それだけのこだわりが十分に感じられる「かけそば」です。

「かけそば」の旨さ