通学か、訪問か。
何年も前から、りょうくんみたいな子が特別支援学校に行く時には、それが問題になる、と言われていた。
通学したいとなると、特に呼吸器がネックになるよ、と。(今はほぼ離脱しているので、またちょっと違うけど)
県内で、呼吸器を付けた子が学校に通った例は、まだ数えるほどらしく。
現在、県内で呼吸器をつけて通っている生徒は、病院併設の特別支援学校に1人。(うちからは少し離れた市にあるので通うのは難しい)
小規模で、ドクターも居ることから、通学が可能になったという話。
りょうくんが籍を置くことになった特別支援学校にも、呼吸器をつけて通っている子がいた。
『ママの付き添いで学校に通っているよ』という話で、だから、通学するなら付き添いなのね…とだけ思っていた。
それが去年、そのママと会う機会があったのでご挨拶したところ
「もう通ってないのよ」
「ちょっと疲れちゃって…」
と聞いて愕然。
噂には聞いていたけど、遠くの市から毎日付き添いで通うことは、本当に色々負担だったようで。
それでも、視線入力で話す(文字が分かる!)その子が「学校に行きたい」と言うので続けてこれたらしい。
「疲れた」というのは、ママだけではなくて、その子も…ということだった。なんてやるせない話。。
今は、自宅の近くにある特別支援学校の訪問籍になっているらしい。穏やかに過ごせているなら、それはそれでいいのかもしれないけれど……
その頃まだ呼吸器を離脱していなかったりょうくんにとっては、頼もしい先輩だと思っていた子が、まさかの転校。
そして去年。
りょうくんの身近な呼吸器仲間が、就学問題で揉めに揉めた。
かなり重度で、少し呼吸器を外すのも大変なそのお友達。
今回りょうくんの行くことになった特別支援学校に、『付き添い無しの通学』を希望していたんだけど…
学校は『訪問籍』を譲らず。
結局その子が通うことになったのは、近所の市立小学校。(看護師さんの付き添いで、ママは送り迎えのみ!)
市内の小学校では、気切しているお子さんが看護師さん付きで学校に通う例が、既にあった。
そのやり方で何とかならないか、平行して市に相談していたのが、特別支援学校がいよいよ無理そうだとなって、本格的に動き出して…
県より市の方が進んでる、ということみたい。
それでも、正式に通学が決まったのは、なんと3月末。
市はもともと、受け入れに否定的ではなかったらしいけど、いざ『こちらが本命』となると、あれやこれやあったらしく。
でも一旦決まると、学校にスロープを設置したり、迅速に動いてくれて、晴れて入学式を迎えられた。
看護師さんは家族が探さなければならなかったけど、決まって引き継ぎが済んだら、夏休み前にはママの付き添いがいらなくなった。
なんて素晴らしい!
それにしても、特別支援学校って、
支援が必要な子の為の学校じゃないのかなぁ…?
呼吸器や医療的ケアって命に関わるから、受け入れに慎重になるのは分かるけど。
特別支援学校こそ、積極的に『どうやったら受け入れ可能か』を考えて欲しいのに。
市立の学校に出来ることが、何で県立には出来ないんだろう…?
でもとにかく今、その子が地元の小学校に通い、お友達に囲まれて過ごせているようなので何より。ママから学校での素敵なエピソードを聞く度に、頑張って良かったね~と私も嬉しくなる。
そして、そのママが『市立なら通えるかも』と動くことが出来たのも、別の気切のお子さんの家族が『看護師さん付きで地元の小学校に』と頑張ったお陰なんだよね…と思ったり。
こうやって、もどかしいけど、みんなが少しずつ道を作っていくんだなぁ。
私とりょうくんにも、何か出来ることがあるといいなぁ…
……りょうくんの話に辿り着かなかったけど、長くなったので、またつづきます。
こうくんのランドセルを
背負うりょうくん
(なぜかじゃがいもを挟んでいる…笑)