私がバンドを始めたのは19歳の終わり。
「バンドやろうぜ」って友達の一言で、
私の世界が変わった。


大学生活はなんとなく過ごしてた。

高校まで一生懸命やっていたバレーボールを、なんとなく続けてて、
対人関係も、勉強も、スポーツも、本当になんとなくやってて、

別にそれで良かった。
というかどうでも良かった。
自分の将来に興味もなかった。

でも音楽と読書はずっと好きだった。
ウルフルズはいつだって私の世界をカラフルにしてくれたし、
清志郎はいつまでも憧れの人だった。


書店員のバイトは楽しかった。

本の"持った感じ"がすごくいとおしかった。
小説やマンガは勿論、レシピ本とか趣味本も好きだった。誰かが愛をもって作ったのが伝わる本を沢山買った。

それだけでよかった。


けど!私は中高の同級生の「バンドやろうぜ」の一言で初めてのバンドを組むことになった。

それが19歳、初めて集まったのは6月9日ロックの日だった。
かわいい。ありがち。

皆で紙にバンド名の候補を書いてお喋りして決めた。
それが、「ハリウッド」。

私の初めてのバンド。



音楽の趣味が合う友達ができたのが嬉しかったのか、皆で沢山ライブを観に行った。

初めて皆で行ったのはロッケンローサミット。
そこで私はSAに出会った。
アツくて激しくて優しくて、SAみたいなバンドに絶対なりたいって思った。

忘れられない思い出の日。


他にも皆でロフトとかアダムとかシェルターとか、色んなライブを観に行って、飲んで、早くライブできるように頑張ろうねって話して。

青春がようやくやって来た感じだった。


初ライブは新宿JAM。
最初はカバーだけやってたけど、何度か大失敗して、
「オリジナルの方が楽じゃない!?」と急ピッチで曲を作り始めて、

ライブハウスの人に「転調したらいいんじゃない?」と言われたら転調する曲を作り、

対バンの人に「コーラスもっと入れたら?」と言われたらすぐに殆どの曲にコーラスを入れ…(笑)

かわいい。素直。


でも不器用だった私たちは、
そうやって「やるべきこと」と「やらなくてもいいこと」をちょっとずつ知っていった。

いつまでもノルマを払っていて、
ノルマとスタジオ代でお金がなくて、
バンド以外にお金を使うことはなくなってた。

でも問題とも思わなかったし、
初めての世界に、皆夢中だった。

すっごく楽しかった。本当にそれだけだった。下手くそだけど、どうでもよかった。


私たちはバンドを始めたけれど、きっとまだ半分はリスナーだった。
自分達が楽しければ本当にそれだけでよかった。

それがハリウッドの悪いところだったかもしれないけど、
すごくピュアネスで良いところでもあったなあって今はと思う。



こうやって私はバンドをやってきて、もうすぐ4年。まだたったの4年。
レッツゴーズに入ってからは、もうすぐ2年。




一番大きく変わったことは、
観てくれる人が笑顔になってくれることが、
こんなに嬉しいんだって感じるようになったこと。


今まで、私を観てくれた人に何かを思ってもらうとか、
無理だと思ってたし、そんな立場にいるとも思えなかった。


たまたま私がバンドをやっているだけで、それだけ。私とメンバーが楽しければ、どう思われても別に良いと思ってた。


でも今は、純粋にレッツゴーズの音楽やライブを好きでいてくれている皆さんがいることは、

"なんでもない私"が頑張ろうって思えるきっかけであって、やる気の源であって…


皆にもっとカッコいいものを見せたいし、
皆に生きててよかったって心の底から思ってほしいなって。


ライブで一番嬉しい時は
自分が楽しめて、
そして皆が感激してくれたときだなって、
本当に最近改めて思いました。


きっとそれは、私もフロアにいた一人だったから。


リスナーでしかなかった私。
沢山のロックスターに元気と生きる希望をもらっていた私。


ウルフルズみたいに皆の世界をカラフルにしたい。
SAみたいにパワーと感激を与えたい。

いつも優しくて、カッコよくて、
酔っ払った私の相手をしてくれて、
私のくだらない相談をいつまでも聞いてくれる沢山の先輩方に、
カッコいいって思ってもらえるライブがしたい。


リスナーでしかなかった私をいつまでも忘れない。
カッコ悪くてダサくて最低で、思い出すのも恥ずかしいような、バンドを始めた頃の自分も。
いつまでも大切にしなきゃいけない。


皆が笑顔になってくれることと、
自分が笑顔になることは、違うようで、同じなんだなって。

なんとなくでも、一生懸命生きてたあの頃の私を笑顔にできないライブはしたくない。

そう気づかせてくれたのは、皆さんのお陰です。
いつもありがとう!


今夜はもう少し練習しよう◎

3月13日、四谷アウトブレイクで待ってます。
体調無理なくね。




意味の無いブログ。
またね!