私が大学を卒業して医局に入った頃、大学病院の患者さんのデータをPCに入力する仕事を任されました。病名には番号があてがわれ、番号化された部位と共に入力していくものでした。当時はかの有名なNEC98シリーズのPCです。症例を検索するためのデータでした。然し20003000程のデータから症例をピックアップするのに半日はかかりました。今では考えられないほどの処理能力の遅さです。当時、電子カルテなんて、夢のまた夢でした。

先日、Macのバックアップ用に「タイムカプセル」を購入しました。容量を見てびっくり!2Tとありました。K(キロ)の世界から始まって、M(メガ)G(ギガ)、そしてT(テラ)。そう遠くない将来に、次のP(ペタ)の世界が待っているのでしょう。口腔内写真、レントゲンは勿論の事、動画も電子カルテに添付できる事になるかも知れません。

昨年、自身の健康診断をK第一病院で受けました。情けないことに糖尿病の予備軍です。受診勧告が出ていたので、一昨年近医を受診しました。第一病院の診察の際、そのことを聞かれたので、M先生の所でお世話になった旨を報告しました。すると先生がPCを少し操作したかと思ったら、M内科での検査値、診療内容がPCの画面に映し出されていました。医科ではデータ共有のネットワークができているのかと思いました。歯科は単科だから?必要ないかも知れませんが、これまで紹介状で問い合わせていたデータが、PC上で閲覧出来たら効率的になるでしょう。

K歯科医師会の理事会では、協議内容、資料等を予めFTPで閲覧し、必要なものはプリントアウトして持っていく事になっています。最初FTPFile Transfer Protocol)とは何ぞや?と思いましたが、データ共有に於いては今のところ一番使いやすいのではないかと思います。つい最近まで、メール添付でデータを送っていたような気がしますが、容量の問題もあって他の手段が必要でした。Sugar Sync.Dropbox等の同期型オンラインストレージサービスでの共有方法もありますが、セキュリティの面で問題があるのでしょうか?現在レセプトのオンライン化が進んでいますが、セキュリティの問題がクリアできれば、このような手段でのレセプト提出の方が簡単なような気がします。

PCは近年凄まじいほどの発展を遂げました。現在最善と思われている手段、方法も、数年のうちにがらりと変わるかもしれません。いずれ全く付いて行けなくなるやも知れません。何せ私は、家庭内無線LANのネットワークを利用してwindowsMacのデータ共有ができた!と喜んでいるレベルですから。