鳩山邦夫総務大臣が日本郵政の西川社長の続投を認めないと信念を曲げなかったので、事実上麻生総理に更迭された。このニュースは鳩山総務相が筋を通して、「正義」を主張する一方、ズルをした西川社長が郵政民営化の名の下ごり押しで、辞任しないとの感を受ける。
だが実際、両者の対立の裏には「外資系」対「旧郵政省」の利権の争いの構図がある。郵政民営化したものの、かんぽの宿を始めとする郵政省の利権の温床になった莫大な各事業所、施設は中々売却できるものではない。ここを性急に進めた結果、無理な入札そして落札になってしまった。「オリックスに買っていただいた」が正直なところであろう。然し、これには旧利権に絡む「郵政派」は黙ってはいない。確かに性急過ぎたため、オリックスに有利に売却しようとしたのは事実である。
どうしてそうまでしてかんぽの宿を民間に売却しなければならないか?それはそこで働く準公務員の給料が破格である事、天下り先になっているなどの理由からであった。民営化のプロセスとしては至極当然で、役人特権の解消にもなるのである。
麻生首相は「私は元々は郵政民営化には反対だったんです。」とかつて言った事がある。「外資系」の参入は自分の意図する所ではなかろう。それなら、鳩山総務相と主張においては同じはずである。最初の話し合いで、同意していたからこそ鳩山総務相も強気に出たに違いない。
元ライブドア社長の堀江貴文氏が、「彼にとって(首相は)『あがりのポスト』。何十年も政治家をやってきて、あと必要なのは勲章だけ。(首相は)いろんなイベントがあって、こんな楽しいこと辞めるわけない。任期満了まで絶対務めると思っていた」と言っていたが、今や麻生首相は自分の意見は閉じ込めて、大きな流れに乗って大過なく時を過ごそうとしているように見える。発言がぶれるとはまさにこのことで、自己主張した途端この政権は終わってしまうのである。