1996、1997、2000、2005、2006、 TBS、テレパック
原作
西村京太郎
監督
脇田時三
山内宗信
油谷誠至
脚本
長坂秀佳
佐伯俊道
橋本以蔵
渡瀬恒彦
堤大二郎
山村紅葉
中西良太
古川りか
山田アキラ
伊東四朗
ベスト5
十津川警部11、13、21、35、36
かなと。
渡瀬恒彦十津川警部は、人情味は後半は若干あるが、基本的には救いのない結末で、人間のあり方を問う作風になっている。
渡瀬さんがハードボイルド系なので、ダイアローグ、モノローグともに、低く淡々と語りをする。それだけでなく、周りの刑事たちも、淡々とした演技で、硬派な警察組織の一員として、十津川をバックアップする。それが、シリーズの質の高さに貢献している。初期はともすれば、ハードボイルドサスペンスアクション、もしくは、サスペンススリラー、サイコサスペンス、のテイストを強く押し出している。特にスリラーとしての色合いが強いのがよい。
渡瀬恒彦のダイアローグ、モノローグ、演技力が、サイコサスペンスとしての十津川警部シリーズの色合いを決定づけている。
つまり、不気味なのだ。鳥肌がたつくらいに。そして、絶望的な救いようのないラストを迎える。上記五作品はその観点で選んだベスト5である。ゲストの女優の切なすぎるパフォーマンスにも注目である。