26日早朝のラジオ深夜便「絶望名言」は、壷井榮の「二十四の瞳」がテーマであった。聞き手の川野一宇アナの落ち着いた声色と間がお気に入りで、このコーナーがある日はついつい布団から出る時間が遅くなってしまう。

 

小説も映画もみたことがないため、このコーナーであらすじをゆったり味わう初体験となった。

「今日の一家の命をつなぐために、富士子は売り払われた」

これって、人身売買ではないか。しかも、日本で少し前に普通になされていた。残酷なことを残酷でないかのように行われる酷さ。先生、生徒たちも自身や家族が命を失ったり行方知れずになったり。

選者がセレクトした絶望音楽「ふるさと」。卒業式シーズンに情感たっぷりに歌われるイメージだが、子供たちがウサギを捕ってお国のために奉納した、奉納したウサギの死体がたくさん転がっていたというエピソードが込められていたとは…ショックというほかない。

 

今も決して他人ごとではない。ウクライナやパレスチナで今も酷い争いが起こっている。何の罪もない多くの人たちが命を落としたりひどく傷ついたりしている。

いい加減、こんなばかばかしい真似はやめないか。

 

2024年3月4日(月)午前5:00配信終了