お母さん お母さん
ごめんなさい
お母さん ごめんなさい
お母さん ごめんなさい
泣きながら、
狂ったように泣き叫び私をなじる母に、
幼い私が謝る
幼い私には、実の両親が他人にしか思えなかった
かおると私を呼んだ
あの人が母だと思っていたから
お母さんが悲しむから、
あの人を嫌いにならなければと思った
でも、お父さんも、お母さんも、遠くに感じた
私は、愛が分からなかった
好きってどういうこと？
好きでなくなるってどういう気持ち？
いつも、心が、がらんどう
母が、あの人なじったように
本当のがらんどうにはなりたくなかった
だから、子供が宿った時殺したくなかった
ずっと、会いたかった
ずっと、戻りたかった
私は、お父さんもお母さんも憎みたくなかった
かおると私を呼んだ、あの人も嫌いになれなかった
ずっと、あの人と過ごした時間に戻りたかった
ずっと、戻りたかった
私は、あなたが大好きだった
大好きだった
私は、お腹の子を愛します
