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何を思ったか、ふと、この作品がまた観たくなった。

久しぶりに、埃をかぶったDVDを引っ張り出して、

感慨深く観ていた。

初めて観たのは10代のガキンチョの頃。

中学生になってから、昔のフランス映画にハマり数多く観ていた。

同世代の友達とは映画の趣味が合わず、

友達と行くのは、あまり興味のないハリウッド映画かジブリアニメ。

自身が観たい映画は誰も知らないので、いつもレンタルで借りて観るか、ミニシアターに一人で行っていた。

この作品もそんな頃に観た。

16,7世紀にヨーロッパの宮廷でもてはやされた古楽器ヴィオール。

頭部に美しい装飾、共鳴胴の上端の棹のつけ根はなで肩、
裏板は平板、弦の数は6本、あるいはそれ以上。

弓は外側に湾曲し、下から持って奏す。

トレブル、テノール、バスの3種があり、ヴィオラ・ダ・ガンバは、バス・ヴィオールの別名。足(ガンバ)に挟み込んで演奏される為、名が生まれたという。

そんな、フランス・ヴィオールの先駆者であり、孤高の作曲家サント・コロンブと宮廷音楽家として活躍した弟子マラン・マレ。

実在の人物を、作家パスカル・キニャールが、最愛の妻を亡くし音楽を神と自らのためだけに捧げた師と、

音楽で俗世の名声と栄誉を得ようとした弟子の対立と和解、そして人生においての愛と死と、芸術への概念を描き、アラン・コルノーが監督し作品化した。

能の幽玄の世界を思わせる、深遠な、
そして深淵を覗かせる物語である印象を持った。

マラン・マレの成年期をフランスの名優ジェラール・ドパルデューが、青年期を息子のギョームが演じた事でも話題になった作品。

息子のギョームは、レオス・カラックスの「ポーラX」で主演し、

カラックス好きの私はもちろん観ているが、

ショックな事にギョームが'08年に亡くなっていたことを知らなかった。

ちょうど、その時期私は、事故で長期入院していた。

37歳の若さで逝ったギョームに想いをはせていた。