ワタシ ハ 空気人形…
性欲処理ノ代用品…
型遅レノ安物
5980円…ワタシ ハイッテタ箱二 ソウアッタ…
持チ主ガ イナイ時
窓ノ外 水滴キラキラ
キレイ…オモッタ…
ソノ時 芽生エタ
持ッテハ イケナイ モノ 持ッタ…
コ・コ・ロ 持ッタ…
初メテ 外二出タ
シラナイ 世界 初メテ 見タ
ソシテ アナタ 会ッタ…
ワタシ 恋 シタ…
アナタ ノ 働く ビデオ店 ワタシ 働いた
アナタ ワタシ 二 イロイロ 教エテクレタ
TV二 映ルノ 海ダト教エテクレタ
海二 一緒二 イッタ
浜辺デ 見つけた ラムネの空き瓶…
太陽の光デ キラキラ
キレイ…
アナタ いっぱい 教えてくれた
映画のコト シロツメクサ タンポポ
年をとるコト
人間ハ老いて死ぬコト
命ガあるコト…
私 空気人形…命ない…
からっぽ…
でも 人間の あなた が 好き
公園で会った お爺さん 人間もからっぽいるって 教えてくれた
私ノほかに 心 持った 空気人形 いるかも しれない 思った…
心 持つと 悲しいコト 知った…
「命は…自分自身だけでは…完結出来ないように 作られているらしい…
花も、雌しべと雄しべが揃っているだけでは不十分で…
虫や風が訪れて雌しべと雄しべを仲立ちする
命はそのなかに欠如を抱き、
それを他者から満たしてもらうのだ…
世界は、たぶん他者の総和…
しかし…互いに欠如を満たすなどとは知りもせず…
知らされもせず…
ばらまかれている者同士、
無関心でいられる間柄…
時に、疎ましく思うことさえも許されている間柄…
そのように緩やかに、世界が構成されているのは、
なぜ…?
花が咲いている…
すぐ近くまで
アブの姿をした他者が光をまとって翔んできている…
私も、ある時誰かの為のアブだっただろう…
あなたも、ある時、私の為の風だったかもしれない…
」
ある日、脚立から落ちて、
私空気抜けた…
あなたにだけは見られたくなかった…
私が 空気人形 だというコト
しぼんだ私の、お腹の栓から、
あなた 空気吹き込んでくれた…
不思議なキモチ…
私 空気を入れる道具捨てた…
私 人間みたいに 年をとるの
なぜだか 嬉しくて…フワフワなキモチ…
世界がキラキラしてた
今 私 生きてる…
嬉しくて…世界にコンニチハしたの…
あなたが、僕も私と同じだよって言った…
私、あなたも同じ空気人形だと 思って 嬉しかった
あなたとデートした
バイク二人乗り
初めての映画館
あなたの肩に頭のせた
心がドキドキした…
あなたの部屋で写真見た…
あなたと知らない女の子写ってた…
私…代用品…
私、空気人形の代用品だったのに…
心…クルシイ…
でも、私、あなたが好き…
だから、代用品でもいいと思った…
だけど、私、あなた死なせた…
あなた、空気人形ではなかった…
人間だった…
燃えるゴミに、あなた出した…
頭の中でラムネの空き瓶カラカラ鳴った…
ワタシ…空気…抜いた…
ゴミ捨て場に ワタシ横になった…
しぼんでゴミになったワタシ…
ワタシ…ココロ持てて良かった…
生キレテヨカッタ…
アタナ ト デアエテ ヨカッタ…
ワタシ ダレカノ アブ ナレタ カナ…
ヒカリ ナレタカナ…
カゼ ナレタカナ…
イノチ ハ タダ ソレダケ デ キラ キラ シテイル…
是枝監督の「空気人形」へのhommage。
主人公と同化して書いてしまい、
まだ、ご覧になっていない方にはネタバレみたいになっていてすみません…m(_ _)m
是枝監督が好きで、これまでの作品はほとんど観てますが、
この作品はココロに響いて…
すんません(汗)




