最近、マイケル・サンデル 究極の選択お金で買えるもの買えないもの」というテレビ番組を見ました。


この番組はマイケル・サンデル教授、が賛否の難しい問題
アメリカのハーバード大学の学生、中国の復旦大学の学生、

日本の東京大学の学生、ゲスト5人(古田敦也、猪瀬直樹、

SHELLY、高田明、斉藤慶子)と議論していく番組です。


この番組の中で代理出産ビジネスは正当か正当ではないかという

議論がありました。

インドのアナンドというところでは代理出産がビジネスになっており、
一回の代理出産約7000ドル支払われるそうです。

インド7000ドル平均賃金10年分に相当するものだそうで、
代理出産ビジネスのおかげで、非常に貧しい生活をしていた

女性たちが良い生活ができるようになっているそうです。


この議論の中で代理出産ビジネスは売春に似ているという

刺激的な発言がでて、その反論にそれは代理出産をしている女性

失礼だという発言がありました。


それを聞いて僕は、その反論自体が売春をしている女性

失礼ではないかと感じました。

世界中の売春をしている女性たちのほとんどが好き好んで

そんな仕事をしている訳がなく、
生活が貧しかったり、満足な教育を受けられなかったり、
職業選択の自由がなかったりして働いているのであって、
彼女たちは、別にけがれたりしているわけではないと思うのです。


売春するしか生きるれない環境や社会が、

けがれているのだから




この番組を見てから、ふと思い浮かんだ言葉がありました。
比較優位という言葉です。


比較優位とは経済学者デヴィッド・リカードが提唱した概念で、
一国における各商品の生産費の比他国のそれと比較し、
優位の商品を輸出して劣位の商品を輸入すれば
双方が利益を得て国際分業
が行われるという意味で、
結果的に全体の生産性があがるという事です。


今の先進国にとって女性の社会進出は必要不可欠で、
APEC地域だけでも女性の社会進出は少なくとも
年420億ドルもの経済効果があるそうです。


この二つをふまえて今回の代理出産ビジネスを考えてみると、
女性の社会進出で一番の壁といっていいのが妊娠出産です。


インドの代理出産ビジネス

依頼人の精子と卵子人工授精させ、
インド人女性の子宮を使うという事なので、

遺伝子的には依頼人のもので、

妊娠出産だけをを代行するというものです。


これを比較優位で考えてみたときに、

これはかなりのビックビジネスになってしまうのではないか

と感じてしまいました。


例えば、最近増えてきている女性経営者にとって妊娠出産は、

会社に多大な損失をだすリスクがあり、
インドの代理出産ビジネスを使えれば、

かなりのリスクは回避できるのではないかという事です。


この事はこのテレビ番組の議論にはでてこなかった事なので、
僕が勝手に想像している事ですが、このままいけば

起こってしまう事なのではないかと思ってしまいます。


おそらく妊娠出産ができない人だけしか使えないように、
法律を作れば大丈夫
だという人がいるかもしれませんが、
妊娠出産ができないという基準を作るのは

とても難しい事だと思うのです。


そもそも妊娠というのは授かりものでしょうし、
妊娠はともかく、高齢者出産のように出産に
危険が伴う場合
はどう判断すればいいのか。


持病がある人妊娠出産をする時のリスク
どう判断すればいいのかなど、たくさんの問題があります。



他には、妊娠出産は女性にとって喜びであり、
その事を自分ができるのに、
他人に頼む人はいないと言う人もいるでしょうが、
本当にそうなんでしょうか?


僕は男ですから気持ちが分かっていないのかもしれませんが、
例えば二人目の子供を妊娠出産する時に、

誰か代行してくれたら、ありがたいなと思う人
絶対に一人もいないとは思えないのです。


反対にミルトン・フリードマンのような新自由主義的

考え方の人には、妊娠出産してもらっても良いじゃないか

という人もいるかもしれません。


でも赤ちゃんは妊娠中、母体のお腹の中の胎盤に、

へその緒で繋がっており、血液から酸素や栄養分や水分を

吸収して胎児へ送る事について問題がないのか。


又は、子供の成長過程によって身体的障害がまったくないのか、
ないとしても2代3代代理出産をした時に問題がないのか、
いろいろ考えられます。


もちろんいろんな宗教文化など倫理的にも問題があります。



皆さんはどう思いますか?



堺市泉北のフランス料理店 カウンターフレンチ レストランマヴィ