本日は月曜日ですので
社長からよくある質問について
書こうと思います
社長からよくある質問コーナー Vol. 19
社長
「繰越欠損金について教えて!」
皆さんは、繰越欠損金を
ご存じですか
黒字だと税金を払って、
赤字だと税金が戻ってくる・・・
のであればバランスが良いのですが
実際には
黒字だと税金を払って、
赤字だと納税無しというだけで
バランスが悪いんですよね
ですので、赤字の時には
翌年以降に黒字が出たときに、
その赤字部分と相殺できますよ!
という制度なのですが
簡単そうに見えて
意外と複雑なんです
何が複雑かと言うと、
繰り越せる期間です
個人事業の場合には
3年なのですが
法人の場合には
7年→9年→10年と
改正が入っておりまして
↓現在の申告書には
赤字の記入欄が
10年分あるのですが
繰越し期間が7年だった
当時の赤字は7年しか
繰り越せないんですよね
ですので、過去の赤字の
繰り越し期限が切れそうな時は
事前にご相談頂きたいところです
この欠損金の使い方ですが
冒頭の申告書で解説してみますね ↓
(小さくてごめんなさい)
3年前に200万円の赤字
2年前に100万円の赤字
1年前に50万円の赤字
今年は230万円の黒字です
↑
3年前の欠損金を使い切って
2年前の欠損金のうち30万円を
使って、残りは120万円なのですが
何となく、この申告書から
理解できそうですかね
この繰越欠損金って
経営者と税理士以外にも
気にしている人がいます
それは銀行員です
皆さんは、
毎年、決算書が完成した頃に
銀行の担当者から
決算書と内訳書と事業概況書と
法人税の申告書をください!
って言われた経験は無いですか
あれって、繰越欠損金の金額を
確認しているんですよね・・・
(もちろん他にも理由はありますが)
だって、以前のブログで紹介しましたが、
銀行は、借入金の総額と
利益(+減価償却費)を見て、
何年で返済できるか
を見ているからです ↓
↑
この例で言うと、
借入金 ÷ 利益(+減価償却費)ですので
45 ÷ 9 =5年で返済可能
となっていますが、
もし繰越欠損金がたくさんあれば、
このブロックパズルの
「税金3」は発生しませんので
45 ÷ (9+3) = 4年弱
で返済可能
になるんですよね
簡単なようで奥が深い
繰越欠損金・・・
もし繰越欠損金があるという方は
繰り越し期間と返済の視点から
チェックしてみてはいかがでしょうか
~おしまい~
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税理士・キャッシュフローコーチ
峠本正喜(たおもとまさき)
たおもと総合会計事務所
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