出版社の辞書編集部を舞台に、新しい国語辞書を作り上げようと奮闘する過程を描いた、前代未聞の辞書小説ひらめき電球


『舟を編む』三浦しをん



“【辞書】言葉という大海原を航海するための舟

【辞書編集部】言葉の海を照らす灯台の明かり

【辞書編集者】普通の人間”―


玄武書房に勤める馬締光也は、営業部で変人としてもて余されていた

だが、人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられることになる
新しい辞書『大渡海』を編む仲間として―


定年間近のベテラン編集者

日本語研究に人生を捧げる老学者

徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男

そして出会った運命の女性―

個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭していく

言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく―


しかし、問題が山積みの辞書編集部


“会社の意向で『大渡海』の編纂はたびたび中断を余儀なくされた

辞書は、いいものを作り上げて当たれば利益も大きいが、いかんせん地味だ

会社はどうしても、わかりやすい目先の利益を追求しがちだから、辞書のように作るのに時間と金がかかるものは理解を得にくい”


果たして『大渡海』は完成するのか―



一冊の辞書が出来上がるまでに、どれだけ莫大な労力と時間とこだわりがかけられているか
その膨大にして繊細な仕事に感動を覚えずにはいられない


言葉の海と言われるように、数えきれない量の言葉があり、その中でも使われなくなったり、新しく使われるようになったものがあったりする

その全てが一冊の辞書に到底収まりきれるはずもなく、それでも出来る限りたくさんの言葉を収めるべく努力を重ね

辞書を引く人が心強く思えるような辞書を作ろうという気持ちが込められた一冊の辞書―



食べて、泣いて、笑って、恋をして
普通の人間だけど、ただ少し人より言葉の海で遊ぶのが好きな人々―


言葉への敬意、そして不完全な人間たちへの優しさと愛おしさが詰まった至極の物語をぜひ得意げ


活字中毒の料理人-2011102105010000.jpg