監督 : 園子温
脚本 : 園子温
出演者 : 染谷将太
二階堂ふみ
渡辺哲
諏訪太朗
吹越満
でんでん ほか
園子温監督の作品を見るときは
心構えが必要だと改めて思わされた一作でした
一回観ただけでは語れないですね
一回観て、そしてメイキングを見て
そして再び観るという
という観方を私はオススメします
この映画に関しては
なぜかあらすじを書きたくないんですよね
なんの先入観もなく
全力で演じている方たちを体で
感じて欲しい!!
私みたいな立場の人が言う言葉じゃないのですが
私は観ていて鳥肌が立ってしまいました
なのでこの後の感想すら見て欲しくないです
最初に見た感想としては
まず映画冒頭に
ヒミズ=モグラ
だということを説明してくれ
題の意味を知ることができます
そしてこの主人公の子たちが
中学生ということに驚きます
でも茶沢景子(二階堂ふみ)の少し行き過ぎた
住田祐一(染谷将太)への愛が
逆に中学生らしさを感じることができました
真剣に相手に向き合っていく姿には
凄みすら感じられました
そして大人たちが住田を慕っている姿に
住田の人間としての奇妙さが増して見えました
また住田が最後に自殺するのではなく
自首するという展開に違和感を覚えました
ヒミズなのであれば
この事実を誰にも話さず
そして死んでいくというのが
合っているのではないかという感情が湧いてきたのです
しかしメイキングを見てその感情を抑えることができました
この映画は宮城県で撮られており
東日本大震災の後だった言うこともあり
実際の被災地の映像も盛り込まれています
他の監督だったら不謹慎だ
とか言ってと撮らないと思います
けれど園監督はあえて映像に収めた
そして今の日本の状況を踏まえて
自首するという
エンディングを悩みながらも撮った
ということが語られていました
このことを聞いた後に
もう一度この映画を見ると
あぁ、だからあのシーンはこのようになってるのか
など冷静に見ることができました
何年か経って
自分のモノの考え方が少し
変わった時に見ると
また違ったとらえ方ができるような気がして
楽しみです
この凄みを感じてくれる人が増えてくれることを
楽しみにしています