

2002年
梅雨の少し前の事です

あるバス通り沿いにある、
小さいペットショップの
一番奥の隅っこに
ガラスに顔を押し付け
此方を見ている、
何とも個性的な雰囲気の
猫がいました。
他の猫ちゃんと比べても、
すでに大きく成長しており
決して美形ではありません。
しかしながら、
引き寄せて離さない
魅力がありました。
家に帰って数日たっても
「どうしているだろう‥?」と
気なって仕方ありません。
再び会いに行くと、
やっぱりガラスに顔を押し付け
スリスリと来てくれました。
「この茶色い猫、見せて下さい」
「え?この猫‥ですか??」
意外そうな表情で、
ガラスの向こうから、
そっと、私の腕に
連れてきてくれました。
これが
マールちゃんとの
出会いです
