何年か前まで、実家に泊まる事がしんどくてたまらなかった。
外の騒音や、電化製品から発せられるモスキート音が気になったり、加湿器もエアコンもないので、乾燥や暑さが気になったりして、不快で仕方なかった。
今も、そういった点は少し気になる。でもまあ、数日泊まるくらいなら我慢できるなあと思う。
でも数年前までは本当に、それらが原因で発狂しそうになっていた。
不快で不快で、頭がおかしくなりそうだった。
だから早々に自宅に帰ろうとするのに、母が泊まって行け泊まって行けとしつこくて、それがさらにストレスで発狂しそうだった。
今考えると、何であんなにイライラしたんだろうかと思う。
本当に、気が狂いそうだった。その感覚は覚えている。
というか若干、狂ってたんじゃないだろうか。
高校生の時、摂食障害ぽいものを患ってた時も、そうだった。
完全に、どうかしてた。
あの感覚は、説明が難しい。
不快の極み、というんだろうか。
もう、ストレスに耐えられない、不快で不快で、どんな体制になっても、叫んでも泣いても不快で、苦しくて、もう耐えられない、いっそ死にたい、早く楽になりたい、という感覚。
私は、自分をひたすら殴りまくる事で、この苦しさを紛らわせていた。
泣き叫んで、自分の足を殴った。
あの頃、足はいつも内出血だらけだった。
これも自傷行為にあたるんだろうか?私は、刃物を使うのはどうしても怖くてできなかった。
だけど殴るのは平気だった。
痛みを感じると、少し気分が良かった。
大人になってからはそこまで酷くなかったけど、たまに、この感覚を思い出すようなことはあった。
高校生の時のなごりが、ずっと続いていたんだろうか。
今はもう、そんなことはない。
今もパニック障害と言われているけど、ストレス源はハッキリしてるし、そこに近づかなければ何もない。
あの狂いそうな感覚を感じることは、今はない。
あれは何だったんだろう。
一番酷かった高校生のころ、母は、「何かが取り憑いてる」と思ったらしい。
母は多少霊感のようなものがある上に、ど田舎育ちで科学的思考が乏しいので、たまにそういうことを言う。
医者に連れていくよりお祓いをした方がいいかとも思ったらしい。
あの頃の自分を今客観的に考えると、確かに、そう思っても仕方ないかも、とも思う。
私の様子は、古のホラー映画に出てくる取り憑かれた人に似ていたかもしれない。
急に叫んだかと思うと奇妙な動きをしだす。
話しかけても会話にならない、奇声しか発しない。
今考えると、本当にあの頃の私は酷かった。病んでいた。
なんで、無理矢理にでも病院に連れていってくれなかったんだろう。
この際お祓いでもいい。
何がしか、助けの糸口が欲しかった。
私は結局、自分で立ち上がった。
それと、環境の変化と、時間。
苦しかったな。もう、あんな風にはなりたくない。
なんでこんなことを急に思い出したのか。
外がうるさかったから。それと部屋が乾燥してたからかもしれない。
我ながらすごい連想ゲームだ。