「 きれいな顔をしているのに、それがコンプレックス。
そんなちぐはぐの人をいつしか想った。
気になり始めたのは顔だったか。
そのあまりにもクールな言動からだったか。
きっぱりと、興味がないと言い放つ声色は、
むしろ、その端正な顔立ちを想像させる。
誰にも興味のない人が、1も2もなく、守りたいとおもう対象を持っているとわかったとき、
ただの興味が、違うものへと変わった。
手の届きそうになかった、憧れの美しい鬼は
実は人間の顔も持っているとわかった。
時折見え隠れするその人間味に
心奪われてしまった、というのが、一番近い気がする。 」
魅力的に描かれる人物像への想いは、恋にも似ている。
趣味は読書と、妄想です。