先日こんなニュースを目にした方も多いかと思います。
「世界音楽市場、2014年にデジタルが初めて物理メディア超え
定額制ストリーミングの台頭で」- IT mediaニュース
いずれそうなるだろうと言われていた通り、CD等のパッケージメディアの売り上げを
遂に音楽のデジタル配信が上回ったとのこと。
個人的には今だに圧縮音源が主流である以上配信に興味無いけど、ハイレゾがメインになれば
中身に関してはまぁ仕方無いかなという思いはある。
しかしそうなった場合、アナログレコードから連綿と続く「ジャケットアート」という
ひとつの素晴らしい芸術が今後更新されなくなるわけです。
デザインに興味を持ち始めたキッカケがレコードジャケットである者としては由々しき問題です。
音楽をデータとしてしか考えられない人には理解されないでしょうけどね。
奇しくも4月18日は「RECORD STORE DAY」だというのが何という皮肉な事か(;^_^A
「なにそれ?」という人に公式サイトよりコピペ。
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RECORD STORE DAYとは、配信やECサイト、ディスカウントストアの出現によって身近な街の小さなMUSIC SHOPがなくなりつつある現状に対して、RECORD STOREのオーナーであったChirs Brownが発案したもので「レコードショップに出向き、レコードを手にする面白さや音楽の楽しさを共有する」年に一度の祭典です。2008年4月19日にサンフランシスコのラスプーチン・ミュージックでMetallicaがオフィシャルにキックオフ。以降、毎年4月の第3土曜日に開催されており、現在ではアメリカをはじめ世界21カ国で数百を数える独立資本のレコードショップが参加を表明しています。数多くのアーティストが一体となり、貴重な限定アナログレコードやグッズなどのリリースを行っているほか、世界各地でイベントが開催されています。毎年アメリカではアンバサダーとして、メタリカ、オジー・オズボーン、イギー・ポップなどが就任しています。2014年は Public Enemy のチャック・D が就任、RECORD STORE DAY の認知や活動に貢献しました。日本では 2014年、ASIAN KUNG-FU GENERATION の 後藤正文氏がアンバサダーに就任、今年(2015年)は、THE BAWDIES のROY氏がアンバサダーに就任致しました。
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せっかくなのでこの機会にジャケットアートの素晴らしさを再認識しようじゃないかと
個人的に好きな作品をつらつらと挙げてみようかなと。
「レコードジャケット」と言ってまず思い出すのはコレって人も多いかと。
ジャケットの知名度のわりにちゃんと聴いた事あるかと言われると困るアルバムでもありますw
The Velvet Underground and Nico

ここから個人的思い入れが強いものを順不同で。
T-REX「Slider」

記憶が確かなら自分の小遣いで最初に買った洋楽のLPがこれ。中3くらいだったかな?
入口からグラムロックという捻くれ方でその後どんどん拗らせていく事に…
一応これでもThe Beetlesもひと通り聴いたんですよ(笑)
Uriah Heep「Demons and Wizards」

はいRoger Dean来ましたw 彼のSF画集も買うほど一時ハマってました。
ディーンといえば一般的にはYESのジャケットとロゴという印象が強いでしょうが
個人的にはヒープのほうをよく聴いていたもんでね。
ここから特定の世代ならジャケットアートと言えばこの集団、というヒプノシス三連発( ̄▽ ̄)
PINKFLOYD「Wish You Were Here」

LP当時はこれがジャケットでしたね。このマグリッド感が好きでした。
PINKFLOYD「Atom Heart Mother」

これも有名なジャケですな。
松任谷由実「昨晩お会いしましょう」

このアルバム発売時、ジャケがヒプノシスだと聞いて『ユーミンすげえ!』と
ひっくり返ったものですw
ユーミンといえばこれも良いジャケ。中身も含めて彼女の作品では一番好きなアルバム。
「流線形'80」

プログレに戻って
EL&Pの「Brain Salad Surgery」

お馴染みH.R.ギーガーの傑作デザイン。オリジナルのLPは見開きの変型ジャケでした。
CDサイズにするとなんかちゃっちくなっちゃってねぇ(-"-;A
King Crimson「Larks' Tongues In Aspic」-邦題「太陽と戦慄」

シンプルなジャケットに一目惚れして即買いしたら中身が難解過ぎて頭を抱えましたw
邦題がまた、今考えると『何でやねん』というもので( ̄▽ ̄:)
King Crimson「In the Court of the Crimson King」

言わずと知れた不朽の名作。
有名過ぎるジャケですな。プログレを知らない人でも見た事はあるでしょう。
四人囃子「一触即発」

どこかEL&Pの「Tarkus」に通じるイラストが良いです。中古屋でも目立つんだこれw
SANTANA「Abraxas」

サンタナの初期アルバムのアートワークの多くが横尾忠則。その中でもこれは傑作中の傑作。
SpaceCircus「FUNKY CARAVAN」

いきなり超マニアックになってすまんw
70年代、日本のプログレフュージョン界に2枚のアルバムを残して消えた超絶テクバンドの1stです。
今やCDも廃盤で紙ジャケ盤はトンでもないプレミア価格に。
ちなみに僕はアナログで2枚とも持ってますが( ̄ー ̄)
THE SQUARE「脚線美の誘惑」

Tが付く前のスクエアはカシオペア、松岡直也、プリズムと共によく聴いてました。
このジャケットは本当に素晴らしいですなw
Wild Cherry「Play That Funky Music」

ディスコファンクものでは出色のジャケだと思ってます。圧倒的なエロスw
ここからはジャズ。
フォントやレイアウトデザインを学ぶ人はジャズのアルバムから得る物が多いと思います。
Sonny Clark「Cool Struttin'」

昔はジャズ喫茶でこれやアート・ブレイキーの「Moanin 」あたりをリクエストすると
鼻で笑われるというくらいのあまりにも有名な1枚(笑)
文字も写真のレイアウトも完璧ですね。
Miles Davis「Round About Midnight」

これもよくパロディの元ネタで使われるジャケ。渋い。
Miles Davis「Walkin'」

個人的にはマイルスのアルバムで一番好きなジャケ。完璧なレイアウト。
Bill Evans & Jim Hall「Undercurrent」

ただただ美しい。
Bill Evans Trio「I Will Say Goodbye」

内容も好きなアルバムで僕の愛聴盤。
まだまだありますがこの辺にしときます。今回は写真が多くなって申し訳ないm(_ _ )m
今後こういったデザインのお手本はネットになるんですかねえ。