さて、前回の続きです。

消灯して朝まで寝るつもりが…

お母ちゃんは救急隊員さんに運んでもらった介護ベットに、お父ちゃんは同じ部屋の自分のベットに、私は襖を隔てたとなりのリビングのソファーに…

落ち着いたと思ったとたんに

お母ちゃんの「痛い〰️痛い〰️」の声…。

パンパンに張ったお腹の痛みと足がつりまくる痛みの訴え…。

正直なところ、医者に見放された末期の肝硬変で帰ってきてるので

そこは想定内とはいえ…

かわいそうすぎる

父から夜のせん妄の気があるとは聞いてはいたけど…

痛いと言われたら

寝られるわけもなく、

ベットの脇に座り、お腹をさすり足をさすり…手を握ったり…。

それにしても､

…なんかちょっと変？

痛いところ聞いても、だんだん話が噛み合わなくなってる…

これはまさしく…肝臓や腎臓の機能がおちていてアンモニア（毒素）が身体中に回って、意識レベルが低下したあの怖い症状じゃないの？

はじめはちゃんと私だとわかっていて、

手を握り、子供のような顔で「もう少しだけこうしていて…。うれしい。よかったぁ〰️。」「ありがとう、ありがとう」を繰り返し、泣きながら手をほっぺたに押し当ててたりしていた。

そのまましばらくすると

痛くて苦しいのか

「助けて、助けて、苦しい、苦しい、こらえて、こらえて〰️」

「おとーさん、おとーさん、」と父に助けを求めたり

またしばらくすると「おかーさん、おかーさん」の連続（この辺りでやっぱりせん妄？と疑う）

だんだん、手を握る娘である私さえ「おねーさん」

「あれ？おねーさんはどなた？」と呼ばれる状態に。

「私もついでに連れて帰って」…とか

私はどこ？ここは誰？

この人、寝ないのか？と思いながら時計を見るともう午前５時…

子供のようにポンポンしてなだめるとしばらくは大人しくなるので

せめてその間だけでもお父ちゃんには寝てほしい

（耳栓あればいいのにと思った）

お、寝るか…と思っても痛みのせいなのか意識混濁なのかすぐ目を開けて叫びはじめる状態…。

しかも、今まで出てなかったような大きな声

夜通し叫び続ける体力がいったいどこにあるのやろうか

なだめすかして寝かせられたのはおそらく15分。

握った手は離されず…

私は結局一睡もせず

なんとか朝を迎え

朝イチで父（お父ちゃんもトータルでもおそらく1時間くらいしか寝てないかも）が、夜勤最終時間であろう訪問看護師さんに連絡したらすぐ来てくれ、その場ですぐまた先月お世話になることになって2度ほど来てくれた往診の先生に連絡してくれ、先生もすぐ来てくれ、先月まで入院してた病院へ救急での再入院の手配までしてくれ…

でも、もう自力で立って歩けなさそうな母は再び救急車での搬送となり、一日で二回救急車を呼ぶことになったのでした。

正月２日やというのに

お世話になった皆様には本当に感謝しかありません。

病院につくと、救急の診察室から顔を出したのは幸いにも今まで母が外来の腎臓系でお世話になっていた先生でした。

本当にありがたかった…

面識もあるし、何よりお母ちゃんの病気の経過をわかってくれてた先生がその時の救急の当直医だったから。

（救急の場合、たまたまそこに立ち会った先生が主治医になるシステムの病院なので…）

末期の肝硬変。

終末期の病棟に移されるのも時間の問題となったことを

今まで奮闘してきた父もそろそろ受け入れ始め

後は残された本人の生きる力、生きたいと思う力のみ…。

医療にお願いするのは

本人が辛く苦しくないようにと願うのみとなりました。

２日の昼に再入院し、

病室のベットで叫び続けていた

「おねえさん、手ぇ握っててくれてありがとうー、ありがとうー

私、怖いねんー、ありがとうー」といって私の手を自分のほっぺたに押し付けたこと。

壁と人間の区別がついてなかったこと。

病院に預けて帰るときの

「お父さぁーん、お父さぁーん

今晩は一緒に寝てくれるよなぁー」の連発

（看護婦さん達笑ってました

）

ほんまに…

７人兄弟はの末っ子のお母ちゃんは

さみしがりの甘えん坊です。

次の日午前中に様子を見に行ったら、

眠剤が、効きすぎてるらしく

口開けてがっつり寝てました。

頼むから

もう一度、また普通に起きてね。

何度目の奇跡か

もう数えきれないけど

まだ期待してる。

2020年元旦の記念写真でーす

正月騒動の続き…