娘がコロナにかかり、病院の受診が遅れた。
あっという間に月日が経ち5月も半ばになっていた。
検査結果を聞くまでは妊活もできないのでただ時が過ぎて行った。
やっと検査検査を聞く日。
不育症の原因なんて分からない場合がほとんど。
そう言われていたから特に何も考えずにとりあえず受診。
名前が呼ばれて診察室に入ると、いつもの院長がいた。少し興奮気味に話しかけてきた。
「私が何十年と医者をやってきて色んな患者さんを見てきたが、こんな数値は見たことがない。」
その数値とは、プロテインSだった。
プロテインSは血液をサラサラにする役割があるようで、私の場合はほとんどないとのことだった。
プロテインS欠乏症。
これが不育に繋がってる可能性が高いようだ。
赤ちゃんに血をうまく運ぶことができていなくて育たなかったんだね。
先生
「不育症以前に、妊娠関係なくもっと詳しく血液検査をしてもらった方がいい。大学病院を紹介します。」
びっくりした。
不育症の原因が分かったことは良かったが、私の体にそんな病気があったなんて。しかも原因はなく、生まれつきのものらしい。
長女が無事に産まれてきたのは奇跡だったんだ。
この検査をしなかったらこんなことずっと知らずに生きていた。
いきなり血管がつまって倒れたりする可能性が高いらしいので、知れて良かった。
流産した子たちが教えてくれたのかなと思った。
それと同時に、私のせいでちゃんと育ててあげれなかったんだなと思った。もっと早く知っていれば救えたかもしれない。
そんな事を考えながらこの病院ともお別れをした。
この病院で出産したいという夢は消え、良くしてくれた院長先生ともお別れ。
きっと私はこの先生のことを一生忘れないと思う。
そのくらい親身になってくれたと感じた。
そして原因が分かったので少しづつ前に進んでる気がしてやる気が出た。