キモクマとシカちゃん2 | クマともっとレベル21

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実在する作品とは何の関係もありません。
ブログの中の内容は全て架空のものです。
時々暴力的な内容も含まれる可能性がありますのでリアルと空想の区別がつく方のみご覧になってください。

あれからキモクマは毎日毎日焦っている。
それも仕方がない。キモクマがシカよりも優れている点がないのだから。
風呂も1匹で入れない、料理も他人に作らせる、口を開くとカビくさい
シカは何でもお手伝いするのに、キモクマはボーっとして何もできない。
そこでキモクマはプレゼントをすることでトモダチちゃんに認めてもらうことにした。
家に来たばかりのシカは働いてないがキモクマはウンコ汲みで稼いだ金がある。
それを使ってトモダチにお揃いの指輪を買うことにした。

キモクマ「うふふ うふふ ねえねえシカ キモクマね トモダチちゃんに指輪買ったんだ」
とキモクマは指輪をチラつかせてシカに自慢した。
シカ「うわ すごいの でもキモクマちゃん前にトモダチちゃんにブローチプレゼントしてたの」
シカ「そんなに いっつもプレゼントしててもありがたみって ないと思うなの 物を大事にしてなの」
とシカが言ったことがキモクマの逆鱗に触れ大暴れしだした。
キモクマ「うわああああ キモクマとトモダチちゃんはダイシンユーなの! シカは邪魔なの!」
キモクマ「あっちいけ! シカ あっちいけ! なの! プン!なの!ツーンなの!」
と言いそのまま勢いでキモクマはシカを突き飛ばしてしまった。

シカ「ギャッ!」
シカは転んで立派なツノを折ってしまった。
シカ「ええええん ええええん キモクマちゃん痛いよ~」



キモクマは泣いているシカを無視すると真面目な顔をして走ってトモダチちゃんに指輪をプレゼントしにいった。
キモクマ「トモダチちゃん トモダチちゃん ダイシンユーのトモダチちゃんにトモダチの証の指輪のプレゼントなの」
と言いトモダチちゃんに渡した。
キモクマは当然プレゼントを喜んでくれるものだと思って自信満々の顔をした。
ところがトモダチちゃんの返事は違った。
トモダチ「え この前そう言ってブローチもくれたよね キモクマもっとお金を大事にしてね これもいらない」
それを聞いてキモクマは固まってしまった。

そこにちょうどツノが折れて泣いているシカがやってきた。
シカ「えーんえーん」
トモダチ「シカちゃんそのツノどうしたの!?」
シカ「グスン キモクマちゃんに 折られちゃったの グスン でもシカ 我慢する・・・弟分だから」
それを聞いてトモダチはキモクマに叱りつけた。
キモクマはトモダチちゃんが喜ぶ顔を見られるものだとばかり思っていたどころか
怒られてしまいパニックを起こしてしまった。

キモクマ「わああああ シカアアア シカアアアア シカきらいいいい!!!きもくまああああ!」
その異様な光景にドン引きしたトモダチとシカは協力してキモクマ圧縮袋の中にキモクマを押し込むことにした。
キモクマ圧縮袋とは人間に害を与える不良品のキモクマを圧縮するための袋でキモクマ工場から支給されたものである。
シカが袋を開けてトモダチが袋の中に大暴れするキモクマを押し込む。
キモクマは汚くて大きな手を振り回している。
キモクマ「なんで どうして 悲しいなの シカなんかにそんなことされたくないなの うわあああああ」
キモクマのビーズのような目が段々血走っていくのが分かる。
キモクマは袋の中に入れられて空気を抜くと凄まじい顔をしたまま動かなくなってしまった。



本当はそのままキモクマ圧縮袋をキモクマ焼却炉に入れなければならないのだが
少しかわいそうなので、しばらくリビングに置いておくことにした。

それからずっとシカとトモダチは幸せに暮らした。
毎日毎日一緒にゴハンを作ったり、一緒にテレビを見たり・・・
その様子をキモクマはずっと後ろで見続けている。
動けないままずっと見ている。
喋らないままずっと見ている。
キモクマは永遠にリビングでシカに嫉妬しつづけて暮らしていくのだ。