中公新書
新興国は世界を変えるか―29ヵ国の経済・民主化・軍事行動
恒川惠市

21世紀以降、ますます存在感を強めている「新興国」。特にブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカは「BRICS」と呼ばれ、リーマンショック後の世界経済の牽引役として期待された。他方で中国は海洋進出を進め、ロシアはウクライナに軍事侵攻を行う。力をつけた新興国は世界にどのような影響を与え、どこへ向かうのか。本書はアジア、中南米、東欧など29ヵ国を新興国とし、経済成長、政治体制、軍事行動を分析する。

序章 新興国とは何か
第1章 経済発展をどう説明するか
第2章 福祉国家形成の試練
第3章 民主化のゆくえ
第4章 政治体制変動の実態
第5章 経済的・社会的発展の政治的条件は何か
第6章 国際関係への関与と挑戦
第7章 新興国は世界を変えるか
終章 日本は新しい世界とどう向き合うか

恒川惠市[ツネカワケイイチ]
1948年千葉県生まれ。東京大学教養学部教養学科卒業、同大学院社会学研究科、米国コーネル大学大学院修了。Ph.D.(政治学)。東京大学および政策研究大学院大学名誉教授。専門は比較政治学、国際関係論、ポリティカル・エコノミー