そのとき
ムスメは
さめざめと涙を流していました
彼女は何も言わず
ただ
顔を覆って
感情のままに泣いていました
でも
ずっと
彼女を見てきたわたしには
その涙の理由が分かる気がしました
ムスメ15歳、高校一年生
彼女は
人生の大切なことの大半を
嵐さんに教わってきました
人生の喜びや悲しみ
人を好きになるという感情
仲間や家族のありがたみ
芸術やスポーツの素晴らしさ
被災地に寄せる思い
幼い時は物静かで あまり笑わなかったのに
毎日のようにテレビに映る
五人の王子様に心惹かれるうち
明るくおしゃべりな
いわゆる、年頃の女の子になり
小学六年生、初めてのドームで
うちわを握りしめて大絶叫した声
忘れられません
彼女が向ける真っ直ぐな思いは
いつだって必ず
どんな形ででも
五人の王子様から返ってきました
中学三年生になり
毎日の受験勉強を支えたのも彼らでした
涙を飲んだワクワク
夏休み、毎日観た高校野球
録画を楽しみにしていた僕坂
まるで夢のような年末の5×20
私立高校の入試を目前に控えた1月末の日
出先だったわたしに
ムスメは泣きながら電話をかけてきました
あの時…
どうやって自分の感情に折り合いをつけて
受験勉強に集中することができたのか…
漠然としか掴んでいなかったけれど
その時、初めて
彼女が
静かに、静かに泣いているのを見て
わかったような気がしました
もしかしたら
本当は
ずっと不安やったんやないんかな
あの時
耐えて、頑張って、乗り越えて
夢を掴んで
希望いっぱいに始まった高校生活
何もかもがうまくいってよかったと
思っていたけれど
あなたの中で抱えていた思いは
あれから、今まで
何も途切れずに
つながっていたんやんね
だからきっと
ホッとしたんだと思います
たぶん
私よりずっと
ムスメの方が
彼らのことをよく見ているように思います
毎日、時間もなくて
番組もろくに追えなくて
周りにアラシアンな友達もいないし
たぶん
ワクワクのグッズ詳細も
まだ知らないだろうけど
やっぱり
ムスメにとって
彼らが心の拠り所
唯一無二の存在なんです
あれから
初めて会える
その日はもうすぐです
笑顔で会えますように…
お友達が貸してくださったディスク
返す前にもう一度
心に響く映像を見返しています
2013年
Nコン本選の日の嵐さん
当時、ムスメと同年代の小学生が
「国民的アイドル」嵐とともに過ごす時間
ともに歌う「ふるさと」
大人のファンとして
わたしはこの光景に涙してしまいます
キラキラ輝いている五人は
子どもたちの夢であり憧れの存在
ムスメがそうだったように
大切なことを
彼らから受け取った子どもたちが
世界中にいるんだなあと
そんなことに思いを馳せると
うまく説明できませんが
ただ、
キュンとなるのです





