僕はやってない! 仙台筋弛緩剤点滴混入事件守大助勾留日記/守 大助
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無罪を証明するって、とても困難なんですね。


この本を読んで、恐くなりました。


読み終わったあと、


密室の中で一方的に「お前がやった」と長時間責めたてられる恐怖、


巧妙に言葉を引き出して、警察に都合の良い調書という作文を作られていく恐怖、


思ってもいない「自白」として法的な拘束力を持ってしまうことの恐怖、


犯罪者に仕立て上げられていく恐怖を思ってドキドキしてしまいました。



これはミステリーではなく今生きている人の話なのです。


読む前に100%犯人だと思っていた守さんが、日記を読見終わった


後50%、その後、裁判資料を読んで、たくさんの疑問符が。。。



検察は守さんが犯罪を犯したことを一分の疑いも無く証明していない!


守さんを犯人とした場合、説明のつかない疑問符がたくさん!


こんな隙間だらけの立証で人は犯人にされてしまうの?


逆に守さんが犯人で無いとしたら、すんなり納得がいくことがたくさんあるのに。



なのに、この事件では裁判所が告発された人に犯罪を犯していない


ことを立証しろと迫っているんです。



なんて理不尽な!



しかも大量にあった証拠の血液や点滴などの鑑定資料を警察が


全量使い切って残っていないというんです。


告発した側がいくらでも手を加えるチャンスがあった証拠を


反論することも出来ないように、全量消費したとは???


裁判所が何といっているかと言えば。


「将来の鑑定技術の進歩による追試等の可能性にも対応しなければ


ならないというのも現実的ではない」と仙台高裁の判決は書いています。



キー!!!足利事件の菅谷さんが聞いたら怒ります。


もちろん、読んだ私も怒りました。



「僕はやっていない!仙台筋弛緩剤点滴混入事件

守大助拘留日記」


守大助・阿部泰雄弁護団長共著


明石書店 


1999年から2000年にかけて仙台のクリニックで急変患者が続出。


准看護士の守大助さんが患者に筋弛緩剤を投与したとして逮捕されたのは


2001年1月6日。



結婚を約束した同僚の看護士の女性や家族とお正月を過ごした直後でした。


幸せいっぱいのはずが。。彼はどのような人なのか?



この本を読んでみてください。


そして裁判資料を読んでみてください。



検察論告を読んで守さんの有罪が信じられなくなりました。


判決を読んで、守さんは無実だと確信しました。