*小さな妄想です

 

 

 

 

 

大晦日。

 

次の大河の主演として、除夜の風物詩・国民行事とも言える あのきらびやかな音楽ショーに呼ばれて、客席のかぶりつきで観ることになった。

 

 

 

 

ドラマは 暑い時期からもう撮影に入っている。

一年半に渡る長丁場。

 

オファーをもらった時は、マジ震えた。

大河といえば、出演すること自体が役者の目標になることさえある 伝統の枠、これを俺に任せてもらえるのか という喜びと、大きすぎるほどの責任と。

 

 

事務所には今まで何人か、主演を務めた先輩がいる。

中にはグループ活動もしながら 長い撮影を乗り切った人たちもいて、それはすごく尊敬するけど 俺には絶対無理だよな とも思った。

 

自分は やる、となったら周りがちょっと引くほど熱くなるし、そんな熱いテンションを 同時にあっちこっち使い分けられるほど器用じゃないから。

このタイミングでなければ、受けることはなかったと思う。

 

 

今この休止の間だから、そして誰にも言ってないけど 今だからこそあわよくば、

花男が嵐ステップアップのきっかけのひとつになったみたいに、

この大河が 俺らが再び集まるトリガー、また一段上のステージに上がる足がかりにならないかな、なったらいいな、なんて密かに思っている。


 

 

 

ゲスト審査員、といえば 半分出演者のようなものではあるけれど、自分で歌ったり踊ったり もちろん演出することもなく、こちら側に座って観客をするのは新鮮。

 

老若男女 幅広い層を楽しませることを最大に意図したショーは、今後のステージを作るためにも ものすごく参考になる 貴重な体験になった。

 

それにさ、

翔くんとか相葉くんとか、単独でもこの番組や ほかにも大きい歌番組の司会を何度もやってきているけれど、

 

ゲストとして呼ばれたのは 俺が嵐初だよね!なんて、みんなにちょっと自慢したいような、どこか晴れがましい気がした。

 

翔くんが Mッキーと 可愛く踊りまくるのも見れたしね!!

次ライブする時には 翔くんにダンスパート増やそうか、って言ってみようかな 爆  笑

 

 

 

 

やがて 2022年の大トリを飾る華やかな宴も終わり、

翔くんと俺は 和やかな囲み取材をいくつかこなして。


そこここのモニターから流れる 各地の除夜の鐘の中継から、百八つ目が鳴り響く中、

 

「ほんとあの時の相葉くん あまりにも泣き出すのが早くてさぁ」

「そう、みんなびっくりして ちょっと笑っちゃったよね、まぁあれで緊張がほぐれた感じもしたけど」

「いやいや、松潤はつられてうるうるしてただろ」

「それ言うなら俺ら、翔さんが 今にも駆け寄って抱きしめるんじゃないかって はらはらしてたんだけど!」

 

まったく 相葉くんといるとエピソードに事欠かないよね、なんていつもながらの他愛ない話で笑いながら新年を迎えた。

 

 

 

 

今年もよろしく、とグータッチして

ふたりほぼ同時にスマホの電源を入れると、グループラインに相葉くんからのメッセージが入っていた。

 

紅白で、翔くんと俺が『嵐でーす』って寄った瞬間を映す 大きなTV画面の隣で、相葉くんがにこにことピースした自撮りショットと一緒に送られたコメントは、

 

『なんか妬けちゃうゾハート💜 ヒューヒューだよ笑い泣き

 

 

翔くんが ぶはっ と噴き出して ひゅーひゅーだよって… と肩を震わせながら なにやら高速で返信を打っている。

 

 

 

やきもちとか。

かわいいじゃん。

 

『嫉妬って世の中で一番いらない感情』と言ってた相葉くんの口から

冗談でも珍しい。

それだけ 俺と、俺たちと一緒に新年を迎えたかった、ってことなんだろう。

 

 

 

……あれ、俺たちと、で合ってる よね? 

まさか「翔くんと、」じゃないよね? 「まつじゅんだけしょーちゃんと一緒でズルーい!」じゃないよね?

 

どういう訳か 俺は昔から相葉くんの発言に、一喜一憂 翻弄されてしまうことがある。

AB型だからかな、予想してなかった斜め方向からの言葉に いらいら? つーかもやもや? いや あわあわ? 時にどきどき?してしまう。

 

冷静に考えれば 彼、そんな思わせぶりなことを わざわざグループラインに送るような人じゃないのにね?

 

 

 

「おーい 潤、こっち見てー」

 

ひとり ぐるぐる考えてた俺を呼ぶと 翔くんはぱしゃりと2ショットを自撮りした。

 

『あけおめー!

翔潤 in NHKなんで! ひゅーひゅー! ←桃の天然水かよw

2023は地上に足つけて迎えました』

 

 

 

ね 翔くん、ひゅーひゅーだよ は牧瀬里穂じゃね? つーか翔潤て! と俺がつっこむ間もなく、

 

翔くんのメッセージには すぐにもうひとつ既読が付いて。

にのから返信がきた。

 

『あけおめ!

早く来ないと おじさんたち泣き疲れて寝ちゃうよ』

 

 

続いて届いた動画では、大野さんと相葉くんが ぎゅぅ〜〜って音が聞こえてきそうなほど固く抱き合って、

 

『翔くんもまつずんも立派だなあ~』

『うんうん』

『相葉ちゃんもにのも 今年もがんばったぞ』

『おおぢゃ~~ん゛』

 

泣き笑いしていた。

 

 

 

2023年も一年、みんな一生懸命がんばって、

今度の年末はまた 5人で一緒に迎えられたらいいな。

 

リーダーにほめてもらってさ。

ちょっと照れて『俺はいいよ』なんて言ってるにのも引っ張り込んで、5人でぎゅうぎゅう抱き合ってさ。

 

 

「潤…」

「翔くん…」

 

顔を見合わせた俺たちが、競うように3人のもとへと急いだのは 言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

*旧正月にこんにちは、コロリンでございます

 

大変ご無沙汰しておりました

このところ妄想のガソリン=萌え不足で、お話の拙さに一層拍車がかかりました ←

「しょーさん、緑のドアを開けたわ!」とか

「松本さん、スーモくんと2ショットだわ!」とか

そんなことで 小さく心の炎ほむらを燃やしております

 

昨年末からのもろもろ小さなつまらんつぶやきは

別口で近々アップしたいと思います…

今年もどうぞよろしくお願いします