#6【極限脱出 9人9時間9の扉/999】攻略日記-№006
コードネーム
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――前回の999。
獅子翁の案から、淳平たち男女9人は船内を散策した。
結果。Aデッキ~Cデッキまでが現在の移動範囲だと判明したものの、各フロアにはカードキーや鍵が必要となる扉が多く、彼等はナンバリングドアを開けようとするのだが……当然のごとく、賛否が分れ、議論は収拾がつかない状態へとおちいる。
議論を見るに見かねた淳平は、前々から気になっていた「自分以外の他8名の情報」を聞きたいと提案し、茜も淳平の話に参加するのだが、「ゼロに監視されている可能性がある。自分の素性を話すのは危険だ」と、岩男に止められてしまう。
これでは、話しようがない上に、呼び合うのも不便ということで。
互いを「コードネーム」で呼び合うことにするのだが――――。
※20170506投稿分
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#6【Nine Hours, Nine Persons, Nine Doors/999】-06
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■Bデッキ-中央大階段付近
(B_deck-Central_Staircase)
【茜】コードネーム……?
【岩男】便宜的に仮の名前で呼び合うんだよ。
例えば俺だったら――【セブン/Seven】とかな。
【淳平】セブン? 何でゼブンなんだ?
淳平がたずねる。 岩男は左の前腕をまっすぐ立ててこう答えた。
【岩男】俺のバングルナンバーが(7)番だからだよ。
と、いうことで。各々が<コードネーム>を自己申告してます。
※淳平の呼び方(バングル番号)=【コードネーム/英訳版表記】
銀髪(3)=【サンタ/Santa】
獅子翁(1)=【一宮 /Ace】
踊り子=【八代/Lotus】
王子(2)=【ニルス/Snake】
ニルスは盲目であり、バングルの表示が見えない。
桃色髪(4)=【四葉/Clover】
淳平(5)=【淳平/Junpei’s】
淳平は茜が「淳平君」といったので、素性がわかってしまってるので淳平のまま。
茜(6)=【紫/June】
茜も本名のままで告げる予定だったが、順平の配慮でコードネームに。
(6)から連想した紫に決定。英語版は誕生日から。
最後に・鳥の巣頭の男――――。
【サンタ】そういえばあんた、出会った時から一言もしゃべってないよな
【鳥の巣】…………
気安く話しかけられるような雰囲気でもなかった。
ひとことで言うと挙動不審。 あるいは情緒不安定。
顔は青白く、息づかいは荒く、べっとりと油ぎった汗を浮かべながら、両足をガクガクと震わせていた。
ギリギリの紙一重のところで精神を保っているような、そんな危うさが見て取れた。
その男に向かって、桃色髪の少女――【四葉】がゆっくりと近づいていく。
【四葉】あなたは何番なの?
【鳥の巣】そ、そ、そ、そんなこと、聞くまでもないだろ? ここには9人の人間がいる。 そ、そ、そ、そして…1~8までの数字が出揃った。 残った数字が……ぼくだよ
男は途切れ途切れに言葉をつないで、左の手首をこちらに向けた。
バングルの文字盤には確かに(9)という数字が浮かんでいた。
【四葉】コードネームは?
【鳥の巣】そ、そ、そ、そんなもの、ぼくには、必要ないね
【四葉】どうして?
【鳥の巣】ぼ、ぼ、ぼ、ぼくは、きみたちと一緒に行動するつもりは、ないからだよ
【四葉】なにか考えでもあるっていうの?
【鳥の巣】あ、あるさ……
【四葉】どんな考えが?
【鳥の巣】お。お、お、教えてほしいかい?
【四葉】う、うん
【鳥の巣】わかった。それじゃ教えてあげよう。 こ、こ、こ―――――こうするんだよ!!!!
【四葉】キャッ!
【サンタ】テ、テメエ! なにやってんだゴルァ!
引き止める間もなかった。
【鳥の巣】く、くるな!!!
【淳平】なっ……!?
ナイフだ。
飛び出し式のナイフを男は四葉の首筋に押し当てた――。
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