ちひろの店に頻繁に通うようになっていた。


そのときは特別な感情をもっていたわけではなく楽しさだけを求めに行ってた気がする。


ちひろから


『ご飯食べに行こう』


と誘いがあった。


まあ飲み屋のコがよく言う言葉で本気にはしてなくて流していたら、具体的な話になっていたので正直驚いた。


チヒロが希望していた日はヒロミと約束していた日だった。


でも瞬間的にヒロミとの約束をキャンセルすることを考えていた。


同伴やアフターではなく休みの日にただ飯を一緒に食べに行くだけ...


その時にヒロミとの約束を選択していたら今とは違った道になっていたのに


でももう時間は戻らない

今21歳のちひろと一緒に住んでいる。


ちひろは自分の客が飲み屋のボーイをやっていてそこの女。


はじめてそこの店にいったのが去年の年末。


仕事絡みの人間と飲み歩いていたときに自分の客が飲み屋のボーイだったことを思い出し行って見ることにした。


その日はかなり飲んでいて自分の席に女のコがついてもあまり話さず飲んでいた。


最初についていたコが交代になって別のコがやってきた。


そのコがちひろ。


背が高くて目が大きくてスタイルのいい”イマドキ”の女。


それが第一印象。


その日は話が特別はずんだわけでも、連絡先を交換したり、名刺をもらったりもせずに帰った。


次の日、また前日と同じメンバーで飲みに行くことになった。


自分以外は前日に結構話し込んでいたので、またボーイの客の店に行くことになった。


そこまで気になっていたわけではないがちひろを指名した。


この日にはまだ今の現実を左右するヒトに出会っているとは気づいていなかった。





僕には付き合って6年になる彼女のヒロミがいる。


ヒロミとは10代の学生の頃から付き合いだし、自分のいいところ悪いところすべてを理解してくれるいわゆる”奥さんタイプ”の彼女。


背が小さくて目がおおきい女のコらしいヒロミは僕の両親がとても気に入り、結婚をすすめるほどだった。


幸い同じ歳の友人たちや同級生と比べて収入も多いほうなので経済的な面での安定が彼女との結婚を考え出すきっかけになっていた。


ヒロミ以上に僕の事を理解してくれるヒトは現れることはないだろうし、僕もヒロミ以上にスキになるヒトはできないだろうとずっと思っていた。


でも僕は今”違う女のヒト”と暮らしている...