群雄割拠の戦国時代…と云う書き出しでの観戦記デビューから12年が経過した。
あの時に題材とした『風林火山』を冠する、しかも約20年の戦友3名が属するチームの専属記者になるとは、何と不思議な運命か。
感慨深さも一入に、これからEX風林火山の戦いの記録を担当させて頂く、日本プロ麻雀連盟の松崎良文です。
何卒、宜しくお願い申し上げます。



 

開幕月の10月、EX風林火山は18試合を戦い、現在トータル3位の+7.3pt。
着順の内訳は、


トップ3回
二着5回
三着9回
ラス1回
 

この成績を見て、皆さんはどう思われるだろうか。

「トップが少ないんじゃね?」
「3着が多くないですか?」
確かに、上記の着順比率は不安を生じさせる要素を含んでいる。
しかし、何よりの強調材料があるではないか。
 

そう、ラスが圧倒的に少ないのだ。
ポイント半分持ち越し決勝の前に、レギュラーシーズンでの最優先事項は上位4チームに生き残ること。
長期リーグ戦の経験が豊富なMリーガーの中にあって、このラス率の低さは強みである。
来月以降も、唸るようなラス回避が見られるだろう。
 

 

 

EX風林火山の記念すべき初トップは滝沢和典。


 


チーム7戦目となった10/12(金)、苦戦続きで徐々に増えてきたマイナスのptも空気も払拭する、爽快な一勝。
 

滝沢は翌週の9戦目でも開局に8000オールを決め、二勝目を飾る。


 


どちらも先発での勝利となった。
1戦目での役満テンパイ(や少牌)など、何かとみんなをザワザワさせがちだが、それもまた魅力であり、スター性の証。
今後も何かと私達をドキドキさせてくれることだろう。
 

 

 

チーム三勝目は二階堂亜樹。


 


トップ濃厚と思われた試合で不運な展開からの着落ちが続き、日本中の憂いげな哀情を集めていた舞姫に、よく似た天女が降臨した。


 


10/19(金)、第1試合は3着、そして迎えた第2試合。
東4局、他家の先制攻撃を受けるも、絶妙な打ち回しで見事に勝負手を決めた。


 


オーラスも自らアガリ切り、自身初勝利を掴み取った。
控室にて、姉妹の熱い抱擁も話題に。


 
 

 

 

一番踏み込みの深い勝又健志にトップが無いことの意外さを、皆さんはお感じであろうか。


 


私はMリーグの全試合全局を視聴しているが、勝又の牌勢は全選手中かなり苦しいものとなっている。
現在の個人成績は振るわないが、よくこのマイナスで抑えているな、という印象だ。
無論、個人成績下位に甘んじたまま終わるような男ではない。
 

10/25(木)、第2試合オーラス。
ラス濃厚、しかも親の十分形リーチを受けた絶体絶命の状況から、奇跡的なアガリをものにする。


 


来月以降、自分の読みを信じて不調を斬り裂き、必ずやチームに勝利をもたらしてくれることだろう。


 
 

 

以上、簡略的ではあるが、10月の記録とする。


戦いは、まだまだ続いて行く。