戴冠
桜花賞の敗戦
これは陣営が迎えた
大きな岐路でもあった
当初の計画通り東京優駿「日本ダービー」へ向かうか
オークスへ向かいダイワスカーレットに雪辱を期するか
最終的に判断を任された
新進気鋭の角居調教師が
出した結論は
東京優駿への出走だった
3歳になって
常にライバルに胸を貸す存在だった
女王が
牡馬に挑戦状を叩きつける
それは11年ぶりの
牝馬によるダービー出走である
2007年5月27日
ウオッカは2枠3番にゲートインする
1番人気は良血フサイチホウオー
前走の皐月賞で魅せた豪脚に
広い府中の直線では
突き抜けるだろうと期待されての
1.6倍圧倒的支持
そして皐月賞馬ヴィクトリーが続く
ウオッカは馬番と同じ3番人気
しかし単勝オッズ10.5倍が示す通り
ファンも半信半疑での支持となった
スタートが切られる
皐月賞を逃げ切った
ヴィクトリーが出遅れて最後方
外から思い切っていった
アサクサキングスが
先頭でレースが進む
出遅れたヴィクトリーが先段に取り付こうとするも
1000Mの通過が60秒5と落ち着いた流れとなって
3角を迎える
マイペースの逃げとなった
アサクサキングスが内一杯を逃げる
最後の直線
馬場のど真ん中を
一頭の馬が追い込んでくる
黄色い勝負服
胸には水色の襷
ウオッカだ
四位騎手の渾身の手綱さばきに
ヴィクトリーロードが開ける
内粘るアサクサキングスを
かわすと
後ろからは何も来ない
栄光のゴールに飛び込んだ瞬間
2着アサクサキングスにつけた
着差は3馬身
圧勝である
ゴール板に飛びこんだ後
四位騎手は当然の結果だったかのように
右手をスッとのばす
お得意の決めポーズ
ライバル藤田伸二騎手のダービー制覇から
遅れること11年
初クラシックを制覇してから11年
そして半世紀以上の時を超えて
ダービーを制したヒロインの誕生に
ファンも惜しみない拍手を贈る
一週前のオークスを感冒のため取り消し
一足早い休養を余儀なくされた
ダイワスカーレットに対して
桜花賞での明暗が逆転し
ダービー制覇により
牝馬だけでなく
世代の頂点にたった瞬間でもあった
狂った歯車
ダービー制覇となれば
秋まで英気を養うのが
一流馬としての通例であるが
陣営は初夏のgrand prix
宝塚記念に出走を決める
人気は前年のダービー馬
メイショウサムソンが2番人気
ドバイデューティーフリーを制し
香港でも善戦して凱旋帰国してきた
アドマイヤムーンが3番人気
その先輩G1馬を従えて
負担重量51キロと7キロのハンデ差
ダービー制覇を評価され
ウオッカが1番人気でレースを迎えた
内2番枠からスタートすると
嫌がるそぶりを見せるウオッカ
なだめつつも折合いを欠くレース運びと成る
それでも4角を回りインをつくと
一瞬は抜け出すかに見えたが・・・
最後の直線
残り1ハロンで失速し
馬郡にのまれ8着に敗れる
初の古馬挑戦は
初の惨敗と
辛酸をなめる結果となってしまった
気を取り直して
秋の最大目標を
凱旋門賞挑戦に掲げ
ステップレースとして
あのダンスパートナーも挑戦した
(四位自身もダンスパートナーの手綱を取っているが
この時の鞍上は武豊騎手)
ヴェルメイユ賞を選び
調整を開始したが蹄球炎を発症し
海外遠征は白紙撤回となってしまう
故障こそ軽症ですんだが
ウオッカの中で
何かがくいちがい始めた
そんなモヤモヤが
ほんの少し立ち込めてきた
感じがしはじめる
桜花賞の敗戦
これは陣営が迎えた
大きな岐路でもあった
当初の計画通り東京優駿「日本ダービー」へ向かうか
オークスへ向かいダイワスカーレットに雪辱を期するか
最終的に判断を任された
新進気鋭の角居調教師が
出した結論は
東京優駿への出走だった
3歳になって
常にライバルに胸を貸す存在だった
女王が
牡馬に挑戦状を叩きつける
それは11年ぶりの
牝馬によるダービー出走である
2007年5月27日
ウオッカは2枠3番にゲートインする
1番人気は良血フサイチホウオー
前走の皐月賞で魅せた豪脚に
広い府中の直線では
突き抜けるだろうと期待されての
1.6倍圧倒的支持
そして皐月賞馬ヴィクトリーが続く
ウオッカは馬番と同じ3番人気
しかし単勝オッズ10.5倍が示す通り
ファンも半信半疑での支持となった
スタートが切られる
皐月賞を逃げ切った
ヴィクトリーが出遅れて最後方
外から思い切っていった
アサクサキングスが
先頭でレースが進む
出遅れたヴィクトリーが先段に取り付こうとするも
1000Mの通過が60秒5と落ち着いた流れとなって
3角を迎える
マイペースの逃げとなった
アサクサキングスが内一杯を逃げる
最後の直線
馬場のど真ん中を
一頭の馬が追い込んでくる
黄色い勝負服
胸には水色の襷
ウオッカだ
四位騎手の渾身の手綱さばきに
ヴィクトリーロードが開ける
内粘るアサクサキングスを
かわすと
後ろからは何も来ない
栄光のゴールに飛び込んだ瞬間
2着アサクサキングスにつけた
着差は3馬身
圧勝である
ゴール板に飛びこんだ後
四位騎手は当然の結果だったかのように
右手をスッとのばす
お得意の決めポーズ
ライバル藤田伸二騎手のダービー制覇から
遅れること11年
初クラシックを制覇してから11年
そして半世紀以上の時を超えて
ダービーを制したヒロインの誕生に
ファンも惜しみない拍手を贈る
一週前のオークスを感冒のため取り消し
一足早い休養を余儀なくされた
ダイワスカーレットに対して
桜花賞での明暗が逆転し
ダービー制覇により
牝馬だけでなく
世代の頂点にたった瞬間でもあった
狂った歯車
ダービー制覇となれば
秋まで英気を養うのが
一流馬としての通例であるが
陣営は初夏のgrand prix
宝塚記念に出走を決める
人気は前年のダービー馬
メイショウサムソンが2番人気
ドバイデューティーフリーを制し
香港でも善戦して凱旋帰国してきた
アドマイヤムーンが3番人気
その先輩G1馬を従えて
負担重量51キロと7キロのハンデ差
ダービー制覇を評価され
ウオッカが1番人気でレースを迎えた
内2番枠からスタートすると
嫌がるそぶりを見せるウオッカ
なだめつつも折合いを欠くレース運びと成る
それでも4角を回りインをつくと
一瞬は抜け出すかに見えたが・・・
最後の直線
残り1ハロンで失速し
馬郡にのまれ8着に敗れる
初の古馬挑戦は
初の惨敗と
辛酸をなめる結果となってしまった
気を取り直して
秋の最大目標を
凱旋門賞挑戦に掲げ
ステップレースとして
あのダンスパートナーも挑戦した
(四位自身もダンスパートナーの手綱を取っているが
この時の鞍上は武豊騎手)
ヴェルメイユ賞を選び
調整を開始したが蹄球炎を発症し
海外遠征は白紙撤回となってしまう
故障こそ軽症ですんだが
ウオッカの中で
何かがくいちがい始めた
そんなモヤモヤが
ほんの少し立ち込めてきた
感じがしはじめる