『この先、私が幸せにしたいと思っています。』


…はい?


何を言ってるのこの人は。


一瞬思考が停止した。


私が『貴方何言ってるのか理解してます?どのように幸せにするんですか?婚姻関係がある上、子供も2人いて住宅もあるんですけどローンなど含めて処理や手続きなど今後必要な事を貴方が引き受けると言う事ですか?そもそも私に離婚の意思が無いのですけど不倫の関係を続けて幸せにすると言う事ですよね?』


案外冷静に答えたと思う。


それを言うと相手は身構えて…


『そこまでは考えが至りませんでした。それは無理だと思います。』


…なんだこの男は。


私は本当にヤバい奴を浮気相手に選んだなと思いました。


そこで私は割と丁寧にあなた方のしている事は不倫で私と妻は婚姻関係にあるし離婚をしないと言えば貴方の元に妻が行く事は出来ません。


子供達の養育費も住宅のローンもまだあるのに気持ちだけで付き合いを続けれる関係ではありませんよと。


事の重大さを噛み砕いて説明した後、縁を切るか慰謝料等の請求を含めて弁護士を間に入れるか何個かの選択を迫りました。


すると観念したような様子で『今後、奥様と会う事は致しません。もし会うような事があれば慰謝料をお支払いします。申し訳ありませんでした』


このように話すので、その時はまだ妻を許し今後やり直していきたいと思っていたので心を鬼にして、今後妻に一切関わらないと言うのであれば誓約書を取り交わす事で終わりにしても良いと提案したのです。


正直私は爪が甘いです。


良心なのかなんなのか責めきれない自分がいました。


なのでその時の事を今でも後悔しています。


最初から責めて詰めて完全に関係を断ち切らせるのが正解だったのだと今では思います。


その日は一旦話し合いをやめて後日誓約書を取り交わす事で合意し家に帰る事にしました…


そこから私の5ヶ月に及ぶ地獄の生活が始まるなんて思いもよらなかったわけですが…