お知り合いからハーレー買いました。
スポーツスター883です。
もちろん中古です。

2004年製という話でした。

しかし……

買ってから、預かった車検証を見たら


ヲイ!
平成7年って1995年やぞ!

14年落ちやと思ってたのに23年落ち……

でも、まあええか!と思ってます。古かってんから安くしろ!とも別に思いません。

ハーレーって凄いね。

これ、日本車だとこうは行きません。
YZF-R1買ったつもりがFZR1000だった。
GSX-R1000買ったつもりが油冷1100だった。
CBR1000RR買ったつもりがCBR1000Fだった。
こんなん速攻返品です。

なぜハーレーだと何とも思わないんでしょう。
むしろ現行ハーレーよりも魅力的に感じます。

私の買ったハーレーはリジットマウントフレームというやつらしい。2004年からエンジンがラバーマウントになって振動が減ってます。2007年からキャブレターからインジェクションになります。1990年までの4速モデルも人気だし、現行より30キロ軽いリジットマウントモデルにも、エンジンがゆさゆさ揺れるラバーマウントモデルにもそれぞれファンがいます。

つまりはハーレーって、日本車とは違う進化を続けているのかなあ、と思います。

日本車の進化は絶対的価値観の向上をメインに行われているのではないでしょうか。つまり数字です。175馬力から200 馬力、0-400m12秒から10秒、筑波1分5秒から58秒、ねじり剛性200%、みたいな。
過去の自分たちの開発したマシンを否定する方へ進んでいませんか?新型が出ることにより旧型が蹴落とされてゆく、それも進化です。が……

ハーレーは相対的価値観の維持のために進化しているのではないかなあ。ライバルのマシンや環境問題、法律問題など刻々と変化する状況に対して常に同じところに居続けるための進化。排ガス規制のためのインジェクション、快適性向上のラバーマウント、信頼性向上のベルト化など、気持ちよく走るアメリカンクルーザーとしての立ち位置を維持するために改良がなされていく。そして改良前のマシンは現行モデルより良い個性をたくさん持って旧車化する。旧型が新型によって否定されない。

それはつまり、値段が崩れないということ。特徴が個性となり付加価値が付くのです。
私が年式を9年サバ読まれたのに全く腹が立たないのはその年式の特徴に魅力を感じたからです。

日本車は長所が新型に完全に潰されてしまうので価値が付きにくい。

世界を席巻する日本車の進化も正しく、新型買ってればいいというのもある意味正義なのですが進化について行けなくなったらバイクを降りないといけません。

ハーレーとそれを生み出したアメリカの文化は、やはり深いものがあるのだなあとつくづく思います。